[東京 20日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は、短期のドル資金の供給体制を強化する。借り手国は事前審査を受けておくことで、ドルが必要な際に迅速な調達ができるようになるのが特徴。米連邦準備理事会(FRB)が今月14日に今年2回目の利上げに踏み切るなど「出口戦略」を発動中で、アジア諸国などの新興国から資本が流出することが懸念されるためだ。今月末に開かれる理事会で正式決定する見通し。

関係筋が20日、明らかにした。IMFは、国際通貨システムの強化を目指した新たな「短期流動性ファシリティー」導入の検討を進めてきた。

この新スキームでは、IMFが借り手国の経済財政運営を事前に審査。その国が急激な資本流出に見舞われた際には、自国通貨防衛のためのドル売り資金を迅速に供給できるようにする。

従来のように、支援に当たって厳しい改革を要求するなどの条件は設定しない方向だ。

今年4月の国際通貨金融委員会(IMFC)で、シンガポールのシャンムガラトナム副首相は、アジア諸国を代表して「短期流動性ファシリティー」に対する支持を表明。米利上げなどによる資本流出について、警戒感を高めつつあるアジア地域の現状が浮き彫りになっていた。

IMF関係者は「流動性の問題に対する国際的セーフティーネットの充実が必要だと考え、それについていろいろな検討を進めている」とコメントした。

*内容を追加しました。

(梅川崇 編集:田巻一彦)