[北京/上海 16日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は、中国全国金融工作会議で、国内金融市場のシステミックリスクを管理する中国人民銀行(中央銀行)の役割を拡大する方針を明らかにした。

国営テレビの中国中央電視台(CCTV)が15日、伝えた。

国務院(内閣に相当)の管轄下に金融安定委員会を設置し、金融リスクを管理する人民銀行の役割を拡大、規制当局間の結束を強化するという。

習主席は、会議で「われわれは、人民銀行のマクロプルーデンス管理とシステミックリスク回避の役割を強化する」と発言。規制当局の説明責任や当局に対する監督も強化するとした。また、金融セクターにおける中国共産党のリーダーシップを強化すると付け加えた。

金融安定委員会の詳細や、人民銀行の役割がどのように強化されるのかについては明らかにされていない。

同会議では人民銀行が金融リスク管理で、国内主要規制当局である銀行業監督管理委員会(銀監会)、証券監督管理委員会(CSRC)、保険監督管理委員会(保監会)との連携をいかに改善できるかが焦点になるとみられていた。

投資家らは金融システムの異なる分野を監督する規制当局を統合して1つの大きな監督機関を設立する案を支持しているが、そうした体制改革が近く行われる兆しはないようだ。

習主席はまた、国内経済におけるデレバレッジを推し進めると指摘。国有企業の債務比率を引き下げることが最も差し迫った課題だと述べた。

さらに、新規の地方政府債務を厳格に管理するほか、インターネット金融の監視も強化するとした。

会議には李克強首相も出席し、穏健な金融政策を維持し、流動性を基本的に安定させつつ適切なクレジットの伸びを実現すると表明した。

上海の投資助言会社、Kaiyuan Capitalのマネジングディレクター、ブロック・シルバーズ氏は「システミックリスクを軽減しようという中国の計画は称賛に値する一方で、中国共産党第19回全国代表大会を控えたポーズの側面も大きい。規制当局は具体的な措置を公表しておらず、党大会前に公表することもおそらくないだろう。しばらくは一元化された規制当局の創設といった大きな変化はないのではないか」と述べた。

*内容を追加しました。