[東京 28日 ロイター] - 武田薬品工業 <4502.T>は28日、2017年4―6月期(国際会計基準)の連結営業利益が前年同期比27.5%増の1949億円になったと発表した。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」が45%増になるなど、主力製品の売り上げが好調に推移している。

ジェームス・キーホーCFO(最高財務責任者)は電話会議で「売り上げ、利益ともに力強いスタートを切れた。年間見通しへの確かな自信を与えてくれている」と述べた。

最大市場である米国をはじめとして、日本、新興国、欧州・カナダの全地域で実質的な売上収益が増加した。製品としては「エンティビオ」のほか、酸関連疾患治療剤「タケキャブ」、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」などが大幅に伸びた。

4―6月期の営業利益が通期の営業利益見通し1800億円を超えているにもかかわらず、通期見通しを据え置いたことについて、キーホーCFOは「和光純薬工業や不動産売却など一時的な利益が4―6月期に出た。一方、この後9カ月で費用が出てくる」と説明した。

18年3月期の連結売上収益は前年比3.0%減の1兆6800億円、営業利益は同15.5%増の1800億円の見通しを据え置いた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト15人の営業利益予測の平均値は1885億円となっている。

米控訴裁は今月17日、武田の血液がん治療薬「ベルケイド」の特許侵害訴訟で、一審の判決を破棄し、特許の有効性を支持する判決を下した。これにより、米市場での後発医薬品(ジェネリック)販売が後ずれする見通しとなった。

クリストフ・ウェバー社長CEO(最高経営責任者)は「11月にジェネリックが発売されると考えていた」としたうえで、今回の判決によりジェネリック発売時期が後ずれするなど「最終的には武田にアップサイドを生み出すかもしれないが、ジャッジメントするには時期尚早。もう少し分かった段階でアップデートしたい」と述べた。

(清水律子)