[ベルリン 2日 ロイター] - ドイツの自動車メーカー各社は2日、都心部の排ガス削減に向けてディーゼル車500万台のソフトウェアを更新する改修を提案した。ディーゼル車の一律禁止を回避するとともに自動車業界への信頼回復を狙う。

フォルクスワーゲン(VW)が2015年9月に米国の排ガス試験を不正にクリアしたことを認めて以来、ドイツのメルケル政権は、自動車による汚染を十分に取り締まっておらず、自動車業界との関係が親密過ぎるとの批判を浴びている。

9月に総選挙を控える中、この問題は選挙の争点となっている。政府と大手自動車メーカーの代表者は2日、ディーゼル車の汚染問題を話し合うために会議を開いた。ディーゼル車の全面禁止を主張する環境保護団体へ対策を講じている姿勢を示す意向だ。

同時に政府は、ディーゼル車の所有者1500万人の反感を買うことや、国内最大の輸出産業であり約80万人の雇用を生んでいる自動車業界に打撃を与えることを恐れている。

ドイツ自動車工業会(VDA)は、500万台のソフトウェア更新のコストを担うことに加盟社が合意したと発表。そのうち250万台は既にリコールされたVW車だ。この対策で環境汚染の原因となる窒素酸化物を25−30%減らせるという。

ウェルト紙が2日に公表した世論調査によると、73%のドイツ国民が、環境汚染を巡り自動車業界に対して政治家がより強硬な姿勢を取るべきだと回答した。

ヘンドリクス環境相は、ソフトウェアの更新は第一歩に過ぎないとし、排ガス削減に向けたさらなる対策を巡り自動車業界との協議を続けると主張した。