[3日 ロイター] - <為替> ドルが円、ユーロ、スイスフランの各通貨に対して下落した。4日の米雇用統計発表を控え、市場予想より低調だった米供給管理協会(ISM)の非製造業総合指数を受けて投資家の懸念が強まり、米連邦準備理事会(FRB)による年内の追加利上げに懐疑的な見方が広がった。

ドル/円<JPY=>は一時、7週間ぶりの安値となる109.87円に下落。ユーロ/ドル<EUR=>は一時、1.1892ドルに上昇した。

米紙ウォールストリート・ジャーナルが、ロシア政府による米大統領選干渉疑惑「ロシアゲート」の捜査を統括するモラー特別検察官が大陪審を招集したと報じたことを受けて、ドルの下げ幅が拡大した。

ISMが発表した7月の非製造業総合指数は53.9と、前月の57.4から低下した。景気拡大と悪化の分岐点となる50より高い水準だったが、市場予想の57.0を下回った。雇用指数は53.6に低下し、市場予想の56.5より低い水準となった。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は、ISMの非製造業指数が予想を下回ったことで、7月の雇用統計が失望を誘う内容となる可能性が高まったと指摘。「そうなれば、FRBの利上げの障壁が高まり、ドルを押し下げる要因になる」と語った。

CMEグループのフェドウオッチによると、フェデラルファンド(FF)金利先物に織り込まれた12月の利上げ確率は約44%となっている。

イングランド銀行(中央銀行)が政策金利を据え置いたことを受け、ポンド/ドル<GBP=D3>は一時、0.8%安の1.3113ドルに下落。

<債券> 国債価格が上昇。利回りは約1週間ぶりの水準に低下した。英中銀がこの日、政策金利を0.25%に据え置くとともに、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が経済を下押しする恐れがあるとして成長率と賃金の伸び見通しを下方修正したことで、世界経済への懸念が広がり、売りが出た。

昨年の米大統領選へのロシアの干渉疑惑を捜査しているモラー特別検察官がワシントンで大陪審を選定した、とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じたことで、引けにかけて利回りがさらに低下した。

英中銀の決定について市場では、今回10年ぶりに利上げに踏み切る可能性を織り込む動きも出ていただけに「非常にハト派的」(シーポート・グローバルのトム・ディガロマ氏)と受け止められた。英10年債価格は上昇し、利回りは6月下旬以来の水準に低下した。

7月の米ISM非製造業総合指数(NMI)が53.9と、前月の57.4から低下し、昨年8月以来の低水準となったことも国債の買い材料になった。

前日は米財務省が超長期債の発行について、なお検討していると述べるにとどまったことから利回り格差が縮小したが、この日もこうした動きが継続。5年債と30年債の利回り格差<US5US30=TWEB>は101ベーシスポイント(bp)と、7月25日以来の水準。

<株式> ダウ工業株30種の終値が7営業日連続で過去最高値を更新。S&P総合500種とナスダック総合は、主力ハイテク銘柄の売りが響いて下落した。

S&P情報技術株<.SPLRCT>は0.35%下げ、前日最高値を付けたアップル<AAPL.O>が1%安、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が0.9%安となってS&P総合500種を圧迫した。取引終盤になって、米大統領選干渉疑惑「ロシアゲート」を捜査しているモラー特別検察官がワシントンで大陪審を選定したと一部で報じられると、相場がやや弱含んだ面もあった。

レーデンバーグ・タールマン・アセット・マネジメントのフィル・ブランカート最高経営責任者(CEO)は、ダウが前日初めて2万2000ドルを突破したことに触れ、「これほど大きな節目に達した場合、数日間足踏みするのはよくあることだ」と説明。「企業収益は株式市場を支え、マクロ経済の観点では消費者も後押ししてくれている。今の米国は、株価を押し上げながらもバブルは視野に入ってこないという『ゴルディロックス(ちょうど良い)』経済だ」と指摘した。 トムソン・ロイター・エスティメーツによると、現時点でアナリストが見込んだ第2・四半期のS&P500種企業の増益率は11.8%で、第3・四半期も9.2%が予想されている。 電気自動車のテスラ<TSLA.O>は6.5%高。第2・四半期の売上高が大幅に増加した。

<金先物> 続落。米雇用統計の発表を4日に控えて様子見ムードが漂う中、利益確定の売りや持ち高調整の売りに押された。外為市場で朝方からドル売り・ユーロ買いが進行したため一時の安値からは値を戻した。

<米原油先物> 反落。新規の手掛かりに乏しく週初以降に浮上した強弱まちまちの材料を消化する形で売り買いが交錯。未明の時間帯にかけてジリ安で推移した後、いったんはプラス圏に切り返したものの、昼ごろからは再びマイナス圏に沈む展開となった。一時は49.96 ドルの高値を付けたが50ドルの節目に阻まれて押し返された。

市場はOPEC加盟国と非加盟国が7ー8日にアラブ首長国連邦(UAE)のアブダ ビ首長国で開く専門家会合の行方を注視している。