[ロンドン 4日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は、中銀が導入したマイナス金利政策はおおむねインフレ率の加速、利回りの低下、時には通貨安につながる手段として作用してきたと結論付けた。

またマイナス金利政策下で、ほとんどの民間銀行が政策金利の引き下げ分をすべて顧客向けに反映しない戦略をとり、利ザヤへの影響を緩和させることで利益を維持していたとの見解を示した。

今回の調査結果は、ユーロ圏、デンマーク、日本、スウェーデン、スイスにおけるマイナス金利政策の影響を調査したIMFのエコノミストらによって報告された。

マイナス金利政策を巡っては、その有効性や金融安定性への影響、マイナス金利での利下げの効果などが懸念されていたが、調査結果はおおむね前向きで、金融環境を支援したことが示唆された。

調査結果では「全体的にマイナス金利政策は成果を挙げたとみられる。すべての国・地域において短期金利と債券利回りが低下したほか、通貨も幾分、少なくとも一時的には下落した」と指摘。「貸出金利も政策金利ほどではないが、やや低下した。銀行は資金調達コストの低下と手数料の一部引き上げの恩恵を享受した。銀行の利益はおおむね回復力があり、融資も持ちこたえた」とした。

一方、「長期にわたってマイナス金利を維持する場合、またはマイナス金利の一段の深化が想定される場合は、政策の有効性と金融システムの安定性がリスクにさらされる可能性がある」と警告した。