[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックス<GS.N>とモルガン・スタンレー<MS.N>が17日発表した第3・四半期決算は、そろって市場予想を上回った。

これで金融大手6社の四半期業績が出そろい、同2社を合わせ前週決算発表を終えているJPモルガン・チェース<JPM.N>、バンク・オブ・アメリカ<BAC.N>、シティグループ<C.N>の計5社の業績が予想を上回る結果となったが、業界全体が直面する債券トレーディング収入の低迷も浮き彫りとなった。

ゴールドマンの第3・四半期決算は、債券トレーディング収入が予想よりも小幅な減少にとどまったほか、投資・貸出部門の増収などが寄与し、1株利益と収入が予想を上回った。

債券・為替・商品(FICC)トレーディング収入は26%減の14億5000万ドル。ただ、予想ほどの落ち込みとはならなかったほか、前四半期の40%減からも持ち直した。

競合の債券トレーディング収入は、JPモルガンが27%減、バンカメが22%減、シティが16%減と、総じて低調な結果となっている。

一方、投資・貸出部門の収入は34.7%増の18億8000万ドル。投資銀行部門も16.9%増の18億ドル。

今回のゴールドマンの決算を主導した投資・貸出部門は、プライベート・エクイティ・ファンドや債務証券など幅広い資産を扱う。これら資産の価値は振れが大きく、同部門の業績を予測することは困難とされており、変動の激しい部門に支えられた今回の決算を市場はさほど好感しない可能性があると、アナリストの一角は指摘する。

エバーコアISIのアナリスト、グレン・ショー氏は顧客向けノートで「返り咲きとは呼べない内容」とし、債券トレーディング事業を中心にゴールドマンには「なお課題は残されている」との認識を示した。

こうした見方を反映する格好で、午前の取引でゴールドマンの株価は約1.6%安で推移した。

モルガンSの第3・四半期決算は、富裕層向けウェルスマネジメントと投資銀行業務がトレーディングの低迷を補い、11%増益となった。

モルガンSのプルーザン最高財務責任者(CFO)は「これまでほど販売・トレーディング事業に依存しないというのが目標だ」とし、同目標を堅持すれば「トレーディング活動低迷期に市場シェアを維持し、市場の回復に伴い成長に乗じることが可能となる」と語った。

ウェルスマネジメント業務の収入は8.7%増の42億2000万ドルで過去最高。投資銀行業務は12.7%増の13億8000万ドル。

税引き前の利益率は26.5%と、ゴーマン最高経営責任者(CEO)の掲げる目標の23−25%を上回った。同CEOは決算発表後のアナリストとの電話会合で、利益率の改善が継続する見通しと語った。

債券トレーディング収入は20%減の12億ドルとなったものの、ゴーマンCEOの四半期目標である10億ドルを上回った。

インスティネットのアナリスト、スティーブン・チュバック氏は「モルガンSは今後多岐にわたる事業で堅調かつ均衡の取れた業績を達成していく」と予想。さらに、証券会社がモルガンSの利益予想を上方修正することを見込んだ。

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