[東京 8日 ロイター] - 来週の外為市場で、ドル/円は堅調地合いが予想されている。米国の税制改革期待が維持される中、米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの経済・政策金利見通しが来年以降の利上げに前向きと受け止められれば、114円半ばまでの上昇は射程圏内とされる。ただ、中東情勢の悪化や「ロシアゲート」問題など懸念材料はくすぶっており警戒感も残っている。

予想レンジはドルが111.50―114.50円。ユーロが1.1650―1.1900ドル。

8日はトランプ米大統領が来年1月にインフラ投資計画を発表する用意があるとの報道や、米議会上下両院が22日までのつなぎ予算をそれぞれ可決したことなどを受け、ドルが113円半ばまで上昇した。今晩の米雇用統計が米連邦準備理事会(FRB)の金融正常化路線を後押しする内容となれば、ドル買いに弾みがつきそうだ。

来週前半は、米雇用統計の内容を消化しつつ、米税制改革法案の動向とFOMCの結果を見極めることになりそうだ。税制改革の織り込みはある程度は進んだものの、まだ余地は残されているといい、上下両院案のすり合わせ協議進展となればドル買い材料になるとみられる。

一方、同改革の景気押し上げ効果が当初の期待ほどではないとの試算も増え、詳細が判明するにつれて期待が失速しているとの指摘もある。

13日にはFOMCの結果が発表されるが、ほとんどの市場参加者が利上げを予想しており、波乱は想定しにくい。市場の関心はFOMCメンバーの経済・政策金利見通しに向かっている。

複数のドル買い材料が重なって114円台に上昇しても、「材料出尽くし感からいったん利益確定や戻り待ちの売りが優勢となる可能性がある」(邦銀)という。トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことに、アラブ諸国が反発を強めていることも懸念材料。リスク回避ムードの高まりで株安・円高となる展開も警戒される。

14日は中国の各種経済指標、イングランド銀行(英中銀)の金融政策、欧州中央銀行(ECB)理事会の結果、米国の小売売上高などが発表される。

ユーロ/ドルは、サポートとみられていた1.18ドル前半を割り込んだことで、下値余地がやや拡大している。米国で税制改革の進展や長期金利が上昇すれば、ユーロ売り/ドル買いが強まり1.16ドル台まで下落する可能性があるという。

(為替マーケットチーム)