[東京 8日 ロイター] - 政府は8日夕の臨時閣議で、重点政策「生産性革命」と「人づくり革命」の実現に向けた具体策を盛り込んだ、新たな経済政策の方針を決定した。賃上げや設備投資に積極的な企業には、法人税の実質的な負担を最大20%まで下げ、滞留する企業収益の活用を促す。

閣議に先立って行われた政府・与党政策懇談会で、安倍晋三首相は「少子高齢化という最大の壁に立ち向かう」と表明し、あらためて生産性の向上と人材投資の重要性を強調した。

柱のひとつである法人減税について、今回策定した「新しい経済政策パッケージ」は、賃上げや生産性向上に取り組む企業に対し「税負担を思い切って世界で打ち勝つことができる程度まで軽減する」と明記。

法人実効税率は29.74%(2018年度)で据え置くが、「3%以上の賃上げなど投資に積極的な企業は税負担を25%に、さらに革新的な技術によって生産性向上に挑戦する企業は20%まで引き下げる」(安倍首相)方針だ。

投資に消極的な企業には、コーポレートガバナンス改革を通じて説明責任を課すなどの措置を取る。

一方、幼児教育を巡っては、3─5歳の全ての子どもを対象に費用を無償化する。幼稚園、認可保育所、認定こども園が対象範囲だが、それ以外の施設をどこまで含めるかは来年夏までに結論を出す。0─2歳児は当面、住民税非課税世帯を無償化の対象とする。

高等教育では、住民税非課税世帯に限定した上で国立大学の授業料を免除する。学習意欲や進学後の学習状況を確認し、要件に満たない場合は支援を打ち切る。

公明党が主張していた私立高校の実質無償化は、年収590万円未満世帯を対象とし、安定財源を確保しつつ20年度までに実現すると明記した。

介護職員の処遇改善策も盛り込んだ。勤続年数10年以上の介護福祉士について、月額平均8万円相当の処遇改善を行うため、1000億円規模の公費を投入する。

(梅川崇)