[ワシントン 3日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は素早い危機対応や平易な言葉遣いを心掛け、大胆にインフレ押し上げを──。シカゴで今週4ー5日に開かれるFRBの会議に向け、有識者らが提言書をまとめた。

今回の会議は金融政策手段や伝達方法に加え、物価安定と雇用最大化という二大目標の定義などの見直しの是非を巡って開催される。会議にはハーバード大学やシカゴ大学の教授のほか、労働組合や中小企業向け融資団体の代表らが出席し、公聴会形式で進められるなど異例の試みとなる。

提言書は元財務次官補でノースウエスタン大学教授のジャニス・エバリー氏ら3人が共同執筆した。FRBの声明には専門用語が多く高校教科書レベルの平易な文章を心掛けるべきとの意見や、規制の抜け穴によって将来の金融危機回避が困難になるといった指摘、さらには労働市場指標に関する新たな提案などが盛り込まれている。

FRBは2007年ー09年の金融危機への対応として3回にわたる量的緩和プログラムを通じて3兆5000億ドルの国債や住宅ローン担保証券(MBS)を購入したが、もし追加で2兆5000億ドルの証券を購入していれば、数百万人もの就業が数年前倒しできたと指摘。「『一段と強力で早期の」政策が経済に比較的急速な効果をもたらす」と述べた。

また、危機対応時点で物価がより高く、FRBの物価目標も現行の2%ではなく3―4%に引き上げられていれば、完全雇用の達成は17年初頭より前の14年半ばに実現していた可能性があるとした。FRBは物価の伸びが過去数年2%を下回ったことを踏まえ、今後一段の物価上昇を容認すべきか検討している。

FRBは年内、政策などに関する討論会を随時開催する。年内の政策変更はないと予想される。