[東京 17日 ロイター] - 日経平均<.N225>が昨年来高値を更新した現局面において、物色面で原動力になっているのが半導体関連株だ。5Gの拡大や、昨年5月以来の円安水準に振れた為替相場など、このグループに追い風が吹く中で、台湾積体電路製造(TSMC)<2330.TW><TSM.N>の好決算がダメ押しとなり、今後も半導体関連株が全体をリードするとの見方が出ている。

17日の東京株式市場では、日経平均が上値の目安だった12月17日の昨年来高値2万4091円12銭を更新。物色面では、SCREENホールディングス<7735.T>が10月28日に付けた昨年来高値8180円を2カ月半ぶりに更新したほか、東京エレクトロン<8035.T>も1月14日に付けた上場来高値2万5565円を更新するなど半導体関連株の上昇が目立つ。

半導体関連株は昨年来、上昇相場をリードしてきた経緯があるが、2020年相場でも5G投資の拡大が原動力となり、有力な相場テーマになるとみる関係者が多い。それを確証させる形となったのがTSMCの好決算だ。同社は、半導体受託生産世界最大手で、米アップル<AAPL.O>のほか、クアルコム<QCOM.O>、中国の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]などを顧客に持つ。日本では、SCREENの有力取引先としても知られ、TSMCの業況は世界のハイテク需要を反映する。

16日に発表した2019年第4・四半期(10─12月)決算は、5G向け半導体の需要が強く、純利益は前年比16.1%増の1160億3500万台湾ドル(38億8000万米ドル)。リフィニティブが集計したアナリストの平均予想1114億1000万台湾ドルを上回った。

これを受け、半導体関連について、大和証券・チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏は「原動力である5G投資は始まったばかりで、設備投資計画の減額修正までには相当の期間があるだろう。長期的な買いサイン点灯が継続している」と指摘する。5G関連の有力銘柄であるNEC<6701.T>、ソニー<6758.T>は、年初の中東情勢緊迫化に伴う波乱相場で逆行高を演じていただけに「先行きリスクオフの場面になっても、将来性に期待が持てるグループは安心して買うことができる。その意味で、半導体関連は少なくとも今年はリード役になる素地が十分だ」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)という。

ただ、半導体関連株が昨年夏以降、買い進められてきたことから「手垢がついた材料との印象も否めない」(木野内氏)との声も出ている。そのため、中長期的には有望なグループながら、利益確定売りがかさんで一時的に調整局面を迎える場面もありそうだ。

(水野文也 編集:内田慎一)