[東京 24日 ロイター] - 政府は24日、9月の月例経済報告で「新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるが、このところ持ち直しの動きがみられる」との総括判断を据え置いた。前月に続く据え置きで、7月以降、3カ月連続で同じ総括判断となった。項目別では8月に続いて「輸出」や「生産」を上方修正した一方、国内総生産(GDP)に占める比重が大きい「個人消費」を5カ月ぶり、「設備投資」を4カ月ぶりに下方修正した。

項目別で上方修正したのは「輸出」、「生産」、「倒産件数」、「雇用情勢」。輸出は米国向け自動車輸出回復などを反映し、8月の「持ち直しの動きがみられる」から「持ち直している」に引き上げた。生産も自動車関連生産の回復などを考慮し、「一部に持ち直しの動きがみられる」としていた8月の表現から「一部に」を削除した。「倒産件数」は「増加がみられる」から「おおむね横ばい」に引き上げた。「雇用情勢」は有効求人数の減少などが続いているものの、就業者が緩やかに増加していることから、「雇用者数等の動きに底堅さもみられる」とした。

一方、下方修正したのが「個人消費」と「設備投資」。「個人消費」は8月の「このところ持ち直している」から「一部に足踏みもみられるが、持ち直している」に変更した。カード支出に基づく消費動向では、旅行や外食を中心に8月は足踏みがみられた。内閣府幹部は夏の感染再拡大を受け「回復がもたついている面が少しある」と指摘、9月以降の外出復調を受けた回復に期待を示した。

「設備投資」も「弱含んでいる」から「弱い動きになっている」に引き下げた。利益の減少や先行きの不透明感を受けて企業の投資計画が慎重化していることを反映した。

景気の先行きについては「持ち直しの動きが続くことが期待される」との表現を維持する一方、「国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある」と記述。8月の「感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要がある。また、金融資本市場の変動に十分留意する必要がある」から変更した。

(竹本能文)