[北京 14日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が14日発表したデータによると、9月の新規人民元建て融資は1兆9000億元(2823億ドル)と前月比48.4%増加し、アナリスト予想の1兆7000億元を上回った。

9月の新規融資は前年同月とほぼ同水準だった。

1─9月では16兆2600億元となり、2019年1─9月に記録した過去最高の13兆6300億元を上回った。

中国経済は新型コロナウイルス危機から着実に回復しているが、アナリストは安定的な成長を今後数年間維持することは難しいと指摘している。

9月はマネーサプライM2の前年比伸び率が10.9%となった。市場予想は8月と同じ10.4%だったが、これを上回った。

人民銀のデータを基にしたロイターの推計によると、住宅ローンを中心とする個人向け融資は8月の8415億元から9607億元へ、企業向けも前月の5797億元から9458億元へそれぞれ増加した。

9月末時点の人民元建て融資残高は前年比13%増で8月と同じ伸び率だった。アナリスト予想は12.9%増だった。

また、銀行融資のほか、新規株式公開、信託会社の融資、債券発行などを含む社会融資総量残高は9月末時点で280兆0700億元(41兆6000億ドル)となり、前年比13.5%増加した。伸び率は8月(13.3%)から加速した。

9月の社会融資総量は3兆4800億元。8月(3兆5800億元)から減少。アナリスト予想は3兆1500億元だった。

9月末時点の外貨預金は8487億ドル。前月末時点は8195億ドルだった。

中国人民銀行(中央銀行)高官の阮健弘氏は記者会見で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で打撃を受けた経済の信用支援強化に向け、当局はマクロ・レバレッジ比率の一時的な上昇を容認すべきと指摘。

また、第3・四半期の国内総生産(GDP)成長率は前四半期から改善が見込まれるとし、適正なレバレッジ比率維持に向けたより良い状況が作り出される可能性があるとした。

野村のアナリストは「成長の回復は続いているが、依然として強い逆風が吹いているため、中国人民銀は年内に一段の緩和も引き締めもせず、様子見姿勢を堅持するだろう」と述べた。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミスト、ジュリアン・エバンスプリチャード氏は、銀行融資の量的規制が強化されているものの、信用の伸びは当面堅調に推移するとした。

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