[東京 14日 ロイター] - 新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営が悪化しているANAホールディングス<9202.T>が、主力行の三井住友銀行や日本政策投資銀行などから約4000億円の融資を劣後ローンで受ける方向で協議を進めていることがわかった。事情に詳しい複数の関係者が14日、明らかにした。

劣後ローンは返済の優先順位が低く、自己資本に近い。関係者の1人によると、半分の2000億円程度が資本として認められる見込み。調達資金は財務基盤の強化のほか、機材の入れ替えなど経営の効率化にも充てることを検討しているという。

同関係者によると、三井住友銀行と政投銀が各1300億円、みずほ銀行が600億円、三菱UFJ銀行が500億円、三井住友信託銀行が300億円を融資する。

ANAHD、三井住友、みずほ、三菱UFJはロイターの問い合わせに対し、コメントを控えた。政投銀と三井住友信託のコメントは得られていない。

ANAHDは新型コロナで需要が落ち込み、4─6月期決算が1088億円の最終赤字(前年同期は114億円の黒字)に転落した。

ANAHDはコストを削減するため、傘下の全日本空輸で退職金を割り増す希望退職者の募集実施を労働組合に提案している。約1万5000人いる従業員の給与を減額し、冬季一時金もゼロとする。すでに実施された夏の一時金カット分を含めると、年収の約3割近い減額になる見込み。

組合に属さない管理職も冬の一時金をゼロとする。4月から減額している管理職の給与と役員報酬も、11月からカット幅を拡大する。キャリアアップができるよう、無給で最大2年間休職できる制度も創設する。

ANAHDは27日に、7─9月期決算とともに事業構造改革を発表する。

*一段落めの表現を変更するなどしました。

(梅川崇、竹本能文、白木真紀、新田裕貴 編集:久保信博)