[チューリヒ 20日 ロイター] - スイスの金融大手UBSが20日発表した第3・四半期決算は、99%の増益となった。世界の金融市場での取引増加が投資銀行部門の業績を支えたほか、富裕層向けのウェルスマネジメント事業も予想外に増益となった。

純利益は21億ドルで、UBSがまとめたアナリスト22人の予想(15億5700万ドル)を大幅に上回った。

投資銀行部門の税引き前利益は3倍以上の大幅増。助言業務が低迷した一方、株取引などの急増が寄与した。株式と為替・金利・クレジットの両部門は前年比40%超の増収だった。

資産運用部門も税引き前利益が前年同期比6倍に急増した。

ウェルスマネジメント部門は、継続的な手数料収入が低迷し、顧客が低マージンのファンドにシフトする中でも、税引前利益が18%増加。顧客の活発な取引などが寄与し、アナリストの予想に反して増益を確保した。

同部門の運用資産残高は過去最高の2兆7540億ドルに達した。ただ純増は、欧州・中東・アフリカ地域の1顧客による40億ドルの引き出しを受け、14億ドルにとどまった。

来年支払う配当用として10億ドルを見込んでいるほか、自社株買いに備え15億ドルを準備していることを明らかにした。

セルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)は「第3・四半期決算は、われわれが継続的に適応し、変化のペースを加速させる中で、われわれの戦略が差異化につながっていることを引き続き裏付けている」と述べた。

同氏は11月に退任し、オランダのING<INGA.AS>でトップを務めたラルフ・ハマーズ氏が新CEOに就任する。

エルモッティ氏は、約10年の在任中に投資銀行部門を大幅に縮小し、富裕層向け業務に焦点を絞る戦略をとっていた。

債券部門も大幅に縮小し、ウェルスマネジメント部門に注力してきた。

ただウェルスマネジメント部門は厳しい利益率に直面しているほか、米モルガン・スタンレーなど強力なライバルとの世界的な競争は厳しさを増している。

*内容を追加しました。