[上海 26日 ロイター] - 中国政府系機関は、有力企業の債券が相次いでデフォルト(債務不履行)に陥る中、投資家の不安を和らげようとしている可能性がある。トレーダーらは、このために短期借り入れのコストが低下し、取引高が拡大していると指摘する。

上海証券取引所の7日物レポの取引高は25日に過去最高となった。大規模な低利資金が市場に流れ込んだため。銀行などの金融機関は債券を担保とするレポ契約を利用して資金を借り入れている。

トレーダーらによると、大量の流動性でノンバンク金融機関の資金調達難は緩和されたという。多くの機関は国有企業のデフォルトが相次いだことを受けて差し入れ担保の基準を引き上げていた。

複数のトレーダーによると、市場ではこうした資金は政府支援の一環だとの憶測が出ている。7日物の契約では大半が2.4%の金利でオファーされた。前日終了時点では3.34%だった。

一日の取引高は過去最高の6230億元(948億8000万ドル)に達した。前日は1240億元だった。

国内銀行のあるトレーダーは「巨額の資金供給により市場心理が落ち着いた」と述べた。

市場では政府の支援を受けた機関「国家隊」が債務リスクの拡大を防ぐため支援に乗り出しているとの憶測が広まっている。

中信証券の債券研究責任者、明明氏は、最近の信用リスクイベントは市場心理を悪化させ、一部の債券ファンドが償還圧力を受けたと指摘。「レポ市場の資金総量が拡大したことは、ノンバンク機関への的を絞った金融支援の強化に寄与した」ほか、流動性不足の解決にもつながったと述べた。

25日にオファーされた資金は、月末に高まるキャッシュ需要を金融機関が乗り切るのを支援する可能性もある。

別の国内銀行トレーダーは、波及効果で銀行間金利も低下したと指摘する。

公式データによると、25日終了時点の7日物レポ金利は前日比88ベーシスポイント低下の2.465%。同じ期間の銀行間金利は2.34%で終了したものの、9月末時点の2倍となっている。

トレーダーらによると、中国人民銀行(中央銀行)は今週、市場心理を安定させるため、短期金融市場にネットベースで小規模な資金を継続的に供給している。

(Winni Zhou記者、Andrew Galbraith記者)