[ロンドン 17日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した1月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比プラス0.7%と、3カ月ぶりの高水準となった。

ONSのジョナサン・アソー氏は「1月は食品価格が上昇し、インフレ率がやや高まった。寝具やソファーなどの家庭用品の値引き率が低下したことも価格押し上げにつながった」と分析した。

前月はプラス0.6%、ロイターがまとめたエコノミスト予想もプラス0.6%だった。

内訳では、食品・飲料が前月比で0.6%上昇。前年同月は0.2%低下していた。家具・家庭用品は1.5%低下。前年同月は3.3%低下だった。

衣料・靴は前月比4.9%低下。12月から1月にかけての下落率としては7年ぶりの大きさった。前年比では3.8%低下した。

通常の調査対象品目の約8%はデータが入手できなかった。入手できなかったデータは11月から減少した。

新型コロナの流行により買い物の習慣が変わったことでONSはCPIを構成する財とサービスのウエートを変更した。具体的には食品・家具の比重を大きくし、航空運賃や映画館の入場料は小さくした。ただ全体としてCPIに大きな影響はないという。

<インフレ率は上昇へ、中銀は現状維持の見込み>

インフレ率は2019年半ば以降、イングランド銀行(英中央銀行)の目標である2%を下回っているが、昨年は新型コロナの流行に伴う景気悪化でゼロ%に近づいた。

英中銀は今月、インフレ率が今年春に2%に向けて大幅に上昇すると予想。昨年の付加価値税(VAT)緊急減税の終了や、景気回復期待に伴う国際原油価格の上昇を理由に挙げた。

エコノミストは、一部の輸入品の価格が上昇すると予想。先月はEU離脱に伴い、港湾で混乱や遅配が起きた。

ONSは、EU離脱に伴う通関手数料や輸送費の動きが1月のCPIを押し上げた形跡はないとの見方を示している。

しかし、パンテオン・マクロエコノミクスのサミュエル・トムス氏は、家具や家電製品で前年比の価格上昇率が高かったのは輸送コストやEU離脱関連コストの上昇を反映している可能性があると指摘した。

中銀は金融緩和の解除を急がないと強調。インフレ率が目標の2%に向けて大幅かつ持続的に上昇する兆しを見極める姿勢を示している。

KPMGのエコノミスト、ヤエル・セルフィン氏は、2021年─22年のインフレ率は2%未満にとどまる可能性があるとし「景気回復を支えるために低金利をより長期間継続することが可能になる」との見方を示した。

変動の大きい燃料・食品価格を除くコア指数は1.4%で横ばいだった。

ONSによると、1月の生産者物価指数(PPI)の産出指数は前年比0.2%低下。コア指数は1.4%上昇した。

*内容を追加しました。