[東京 8日 ロイター] - ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は8日の決算会見で、中国新疆ウイグル自治区で懸念されている少数民族ウイグル族の人権を巡る問題について政治的だとの認識を示し、「政治的には中立な立場でやっていきたい。ノーコメントとさせていただきたい」と述べた。

柳井会長兼社長は、ウイグルに関する綿花を自社製品に使用しているかどうかについてもコメントを控えた。ただ、綿花について人権問題に関わることがあれば「即座に取引を停止している」と語った。

広報担当者によると、同社は取引先の縫製工場、生地や糸を供給する素材工場や紡績工場に対し、適正な労働環境が整備・維持されていることを確認するため、第三者機関による監査を定期的に実施している。これまでの監査では、ウイグル自治区に立地する縫製・素材・紡績工場はなく、サプライヤーにも調達する綿花生産で強制労働がないよう求め、確認しているという。

ウイグル問題を巡っては、国際社会が中国に圧力を強めており、欧州連合(EU)は3月、対中制裁を行い、欧米では民間企業にもウイグル関連の取引停止などの動きが広がっている。

米スポーツ用品大手のナイキとスウェーデンの衣料品大手H&Mは新疆地区でウイグル族が強制労働をさせられているとの報道に懸念を表明したことから、中国での激しい不買運動などに直面している。

(白木真紀)