[東京 9日 ロイター] - 安川電機は9日、2022年2月期の連結営業利益(国際会計基準)が前年比54.5%増の420億円になる見通しだと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の長期化で先行きに不透明感はあるものの、主力事業のACサーボ・ロボットを中心に「着実な回復」を予想している。

IBESがまとめたアナリスト20人のコンセンサス予想では、22年2月期通期の連結営業利益の平均値は432億円。

増益要因の内訳は、為替円安が50億円強、モーションコントロールが80億円強、ロボットが50億円などとしている。第5世代(5G)通信網関連や人工知能(AI)の普及による半導体・電子部品の需要拡大、自動車の電動化(EV)の流れによる自動車関連の持ち直しを見込む。

会見した小笠原浩社長は、20年度は中国で5G関連や家電、EV関連がけん引したと指摘。こうした動きが21年度は世界に広がるとみており、「全体的に(収益が)上がるだろう」との見方を示した。経済回復で先行した中国向けの売上高の比率は20年度に25%程度に高まったが、同席した村上周二専務執行役員は「中国の比率がどんどん上がっていくということはない」と述べた。

米国では前年に止まったオイル・ガス関連で投資が戻り出すとの見方を示したほか、欧州では20年度上期に落ち込んだ自動車関連が後半から立ち上がってきたとし、「(21年度は)欧米は正常化が期待できる」と述べた。

半導体不足は「当面の生産については影響はない」(小笠原社長)とした。

年間配当予想は同40円(前年は24円)とした。想定為替レートは1ドル110円、1ユーロ130円、1元16.8円。

同日公表した中期経営計画では、21年度に700億円としていた営業利益目標を、22年度に610億円と実質的に下方修正した。売上高目標も下方修正しており、小笠原社長は、中期計画を立案した際との一番大きな違いは米中摩擦と新型コロナの影響だと説明し「当時に比べ2年ぐらいギャップが出るのではないか」と述べた。20年度実績は271億円。

一方、営業利益率の目標は13.0%で据え置いた。経費削減や内製化、開発効率化などで改善を見込む。ROEとROICは15.0%以上、配当性向は30.0%プラスアルファで、それぞれ目標を据え置いた。

同日発表した21年2月期の営業利益は前年同期比12.3%増の271億円だった。新型コロナの影響で上期を中心に製造業全体の設備投資が抑制されたが、生産活動の正常化がいち早く進んだ中国では5G通信網などニューインフラ関連の投資が積極的に行われ、ACサーボモータ・コントローラ事業で販売が好調に推移した。

ロボット事業の主要市場である自動車では、半導体ロボットの販売が堅調に推移した。

*内容を追加しました。

(平田紀之 編集:青山敦子)