[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比64円73銭高の2万9748円10銭となり、続伸した。朝安で始まった後、企業決算に対する期待もあり押し目買いに切り返す展開となったが、方向感に欠き往来相場から抜け出せない状態が続いている。

商いは乏しく、前場の東証1部売買代金は1兆円台を割り込んだ。

前週末16日の米国株式市場は上昇し、ダウ工業株30種とS&P総合500種指数が終値で最高値を更新。一方、菅義偉首相が米ファイザー社最高経営責任者(CEO)と電話会談を行い、新型コロナワクチンの追加供給で実質合意し、現在接種対象とされる16歳以上の全員分が9月末までに調達できる見通しとなった。

好材料があったのにも関わらず、日本株が軟化。日米首脳会談の共同声明で台湾に言及したことで日中関係悪化が懸念されるほか、新型コロナウイルスの国内感染者数拡大などが重しになったという。

その後は、今後発表される企業決算は好調が予想されることから、下値では押し目買いが流入、前場中盤から切り返し、日経平均が前週末比でプラスに浮上している。ただ、上値に対して慎重で、大きく上昇する気配は感じられない。

市場では「今週から始まる3月期企業の決算発表を控え、積極的に上値を買う動きがみられない。物色面も方向感を欠いている状況だ」(野村証券・エクイティ・マーケットストラテジストの澤田麻希氏)との声が聞かれた。

TOPIXは0.08%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9435億2000万円と細っている。東証33業種では、海運業、金属製品、パルプ・紙などが上昇し、空運業、その他製品、証券業などの値下がりが目立った。

個別では、東京エレクトロンなど半導体関連株がしっかりとなったほか、TDKも堅調。日本郵船など海運株も物色された。半面、東芝が売られ、指数寄与度が大きいファーストリテイリングもさえない。

東証1部の騰落数は、値上がりが1207銘柄、値下がりが853銘柄、変わらずが127銘柄だった。