[ニューヨーク 27日 ロイター] - 今週27、28日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、投資家はインフレや国債買い入れ、資産価格急騰が金融システムに与えるリスクなどについてのコメントを精査するだろう。

投資家の主な注目点をまとめた。

<インフレ>

政府による数兆ドル規模の経済対策と、新型コロナワクチンの接種拡大による経済再開で、投資家は物価の過熱を懸念し始めた。

連邦準備理事会(FRB)は、ある程度のインフレ圧力を予想しつつも、一時的な現象であり、利上げを正当化するには不十分だと指摘してきた。10年にわたり低インフレが続き、FRBは現在、インフレ率が2%をやや上回ることを許容する姿勢だ。

FRBが今回、インフレ高進の懸念をどの程度払拭できるかは、株式や債券などさまざまな資産クラスに大きな影響を及ぼす。

<テーパリング>

FRBは米国経済のコロナ流行からの回復が「実質的に一段と進む」まで、月1200億ドル規模の国債買い入れを続けると約束している。

パウエルFRB議長は14日、利上げに入る前に毎月の国債買い入れの規模を縮小する見通しだと述べたが、いずれの政策変更も、数年先ではないにせよ、数カ月先になるとの見通しを示した。コーナーストーン・マクロのロベルト・ペルリ氏は、投資家はパウエル氏が政策変更のタイミングについてさらに踏み込むかどうかに注目すると見ている。

ただ、米経済指標が好調なため、投資家はFRBがこうしたテーパリング(量的金融緩和の段階的縮小)に言及し始める兆候を探している。

ナショナル・アライアンスのアンディー・ブレナー氏は「向こう2カ月間の経済指標はかなり好調な数字になるだろう」と述べ、FRBが早ければ6月にもテーパリングに言及すると予想している。

<超過準備の付利>

現在、銀行の超過準備に対する付利(IOER)は0.1%、翌日物リバースレポ金利(RRP)は0%で、これらが主要政策金利のフェデラルファンド(FF)金利を誘導目標のレンジ内に抑えるのを助けている。このレンジはコロナ感染が始まった1年前に0―0.25%に引き下げられた。

FRBはこれまで、FF金利の水準が目標レンジの上限あるいは下限から5ベーシスポイント(bp)以内に入るとIOERを調整してきた。ジェフリーズのアナリストチームは、調整を見込むのは早計だと指摘した。

<株価高騰>

米株式市場が史上最高値を更新しており、FRBは株価上昇が行き過ぎかどうかという問いに答える必要が出るかもしれない。S&P総合500種株価指数は1年後の利益予想に基づく株価収益率(PER)が22.3倍と、ドット・コム・バブル以来の高水準に達しているため、バブル懸念が高まっている。

パウエル氏は先に、一部の資産価格は歴史的な基準に照らして高いと認めた。ただFRBは株式市場のバリュエーションに危険な兆候は見られないとしている。

今回は「アルケゴス問題」が弾けてから初のFOMCで、レバレッジの行き過ぎや市場全体へのリスクが改めて議題に上るだろう。

パウエル氏は今月放映されたCBSの番組「60ミニッツ」のインタビューで、FRBはこの問題でいくつかの銀行が多額の損失を被った原因を分析しているが、金融システムにはリスクが及ばないとの考えを示した。

<国債買い入れの微調整>

米国債は第1・四半期に売り込まれたが、その後は利回りが安定し、FRBが価格を支えるために国債買い入れをすぐに調整する必要性は薄れている。ただ、パウエル氏は、より小幅な調整について尋ねられるかもしれない。

ニューヨーク連銀の執行副総裁でシステム公開市場勘定(SOMA)責任者を務めるロリー・ローガン氏は今月、国債およびインフレ連動国債(TIPS)の発行残高に対する買い入れの比率を維持するため、同行が買い入れの小幅な調整を行う可能性があると述べた。

FRBは国債買い入れの規模全体を据え置く一方、TIPSの購入を減らし、7−20年債の買い入れを増やす見通しだ。こうした政策変更で最も大きな影響を受けるのは20年債の利回りとなりそうだ。20年債は昨年の発行再開以来、需要が弱いからだ。

投資家はこうした調整が5月13日に発表される次回の買い入れスケジュールに反映される可能性があると見ている。