[28日 ロイター] - <為替> 米連邦準備理事会(FRB)が債券買い入れの早期縮小を示唆せず、インフレ見通しや全般的な経済について慎重な見方を示したことを受け、ドルが下落した。

FRBは27─28日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の据え置きと債券購入プログラムの月額購入額の維持を全会一致で決定。米経済の力強さは増しているとしたが、経済回復支援策を縮小する用意があるとの兆候は示さなかった。パウエル議長も記者会見で、政策変更の議論開始について「まだその時期ではない」とし、経済が完全雇用に回復するには程遠いとの見解を改めて示した。

アクション・エコノミクス(フリロダ州)のグローバル外為分析部門責任者、ロン・シンプソン氏は「パウエル議長はテーパリング(量的金融緩和の段階的縮小)を巡る観測に冷や水を浴びせた」とし、これがドル下落の主な要因となったと指摘。

キャピタル・エコノミクスのチーフ米国エコノミスト、ポール・アッシュワース氏は「FRBは来年初旬まで買い入れ縮小に着手せず、利上げは2023年終盤まで実施しないとの見方を変えるものはなかった」と述べた。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.3%安の90.576。

ユーロは対ドルで0.3%高の1.2126ドル。ドルは対円で0.1%安の108.59円。

暗号資産(仮想通貨)のイーサリアムは2747.01ドルに上昇し、過去最高値を更新した。

<債券> 長期金利が低下。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、経済が雇用とインフレの目標から「程遠い」とした上で、今は量的緩和の縮小を議論する時ではないと強調した。

連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の据え置きと債券購入プログラムの月額購入額の維持を全会一致で決定。米経済の力強さは増しているとしたが、経済回復支援策を縮小する用意があるとの兆候は示さなかった。

市場では、FRBが年内にも量的緩和縮小に備える可能性もある中、向こう数カ月以内に何らかの地ならしを始めるとの思惑が根強い。ただ、シーポート・グローバル・ホールディングスのマネジングディクレター、トム・ディガロマ氏は「パウエル議長の発言から、緩和縮小はまだかなり先との印象が明確になった。FRBは半年先の経済見通しでさえ確証を得ていないようすだ」と話した。

10年債利回りはパウエル議長の発言で1.609%に低下。当初は2週間ぶりの高水準となる1.661%だった。

10年物の物価連動国債(TIPS)と通常国債の利回り差で市場の期待インフレ率を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は2.43%と、8年ぶりの高水準を付けた。

FRBが超過準備に適用する付利金利(IOER)を据え置いたことで、短期金融市場で銀行や企業が資金調達する際に支払う翌日物レポ金利はゼロに低下した。

<株式> 下落して取引を終了した。米連邦準備理事会(FRB)は27─28日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利の据え置きと債券購入プログラムの月額購入額の維持を全会一致で決定。米経済の力強さは増しているとしたが、経済回復支援策を縮小する用意があるとの兆候は示さなかった。

FRBは経済状況の改善が示されているにもかかわらず、コロナ危機対応の緊急支援策の終了を検討する前に満たさなければならない一連の条件を変更しなかった。この条件は昨年12月に初めて示され、債券購入プログラム終了前の物価と雇用の目標達成に向けた「実質的な一段の進展」が含まれている。

ウィズダムツリーの債券戦略部門責任者、ケビン・フラナガン氏は「FRBは多くの不確実性が残っていることを強調した。このような状況下ではインフレは一過性であり、FRBは金融政策のペダルを踏み続けるだろう」と述べた。

S&P総合500種は一時買われ、取引時間中の最高値を更新する場面があった。パウエルFRB議長が記者会見で、経済支援策の縮小を議論する時期ではまだないと述べたことを受けた。

ホワイトハウス高官によると、バイデン米大統領は28日の施政方針演説で、子育てや教育に焦点を当てた1兆8000億ドルの支援計画を公表する。

個別銘柄では、米グーグルの持ち株会社アルファベットが2.9%高となり、終値での過去最高値を更新した。27日発表した第1・四半期決算は売上高が市場予想を上回り、純利益は2四半期連続で過去最高を更新した。500億ドルの自社株買い計画も発表した。

引け後の取引ではフェイスブックが約6%高。四半期売上高が市場予想を大幅に上回った。

米マイクロソフトが27日に発表した第3・四半期決算(3月31日まで)は、売上高が予想とほぼ一致し、利益が予想を上回った。ただ、一時的なプラス要因が業績を押し上げたことに懐疑的な見方が広がったことなどを受け株価は2.8%安となった。

米バイオ医薬品大手アムジェンは7.2%安。27日発表した第1・四半期決算は減収減益となった。薬価の下落や新型コロナウイルスのパンデミックに伴って診療所を訪れる患者が減ったことが響いた。

米航空機大手ボーイングは2.9%安。28日発表した第1・四半期決算で市場予想を上回る損失を計上した。

リフィニティブによると、S&P500構成銘柄全体の第1・四半期の1株利益は前年同期比39%増と見込まれている。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.44対1の比率で上回った。ナスダックでは1.25対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は95億株。直近20営業日の平均は99億株。

<金先物> 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えて神経質な商いとなる中、小幅 続落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比4.90ドル(0.28%) 安の1オンス=1773.90ドル。

<米原油先物> 米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計を受けて需給不均衡への警戒感が後退 し、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比 0.92ドル(1.46%)高の1バレル=63.86ドルだった。7月物は0.95ド ル高の63.75ドルとなった。

ドル/円 NY終値 108.59/108.62

始値 108.91

高値 109

安値 108.58

ユーロ/ドル NY終値 1.2123/1.2127

始値 1.2066

高値 1.2134

安値 1.2058

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 91*02.00 2.2904%

前営業日終値 91*00.00 2.2930%

10年債(指標銘柄) 17時05分 95*19.50 1.6111%

前営業日終値 95*16.50 1.6220%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*16.00 0.8524%

前営業日終値 99*12.00 0.8780%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.38 0.1661%

前営業日終値 99*28.50 0.1800%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33820.38 -164.55 -0.48

前営業日終値 33984.93

ナスダック総合 14051.03 -39.19 -0.28

前営業日終値 14090.22

S&P総合500種 4183.18 -3.54 -0.08

前営業日終値 4186.72

COMEX金 6月限 1773.9 ‐4.9

前営業日終値 1778.8

COMEX銀 5月限 2608.5 ‐32.5

前営業日終値 2641.0

北海ブレント 6月限 67.27 +0.85

前営業日終値 66.42

米WTI先物 6月限 63.86 +0.92

前営業日終値 62.94

CRB商品指数 200.3594 +0.2664

前営業日終値 200.0930