[5日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は5日、連邦準備理事会(FRB)の物価目標達成に懸念を示し、当面は超緩和的な金融政策が維持されるとの見方を示した。

エバンズ総裁は講演で、FRBが担う2つの責務のうち、雇用に関する目標は「達成が視野に入っている」と指摘。ただ、向こう数カ月で予想される物価上昇は短命に終わるとみられる中、「物価目標の達成は困難になる可能性がある」とし、「政策は当面は据え置かれる公算が大きい」と述べた。

こうした見方は、パウエルFRB議長を含む中核的なFRB当局者と一致している。

エバンズ総裁は「今年の米経済は力強く成長し、労働市場の改善が一段と進むと楽観的にみている」と表明。ただ、金融市場で過度な動きが見られない限り、インフレの過度な上昇は懸念しないと述べた。

このほか、企業の採用難が続く中、賃金が上昇するのは当然とし、現時点で労働市場の過熱について懸念していないと述べた。

その後、記者団に対し、向こう数カ月で「極めて力強い」雇用増が予想されるとしながらも、インフレ目標の達成は想定よりも困難になるとし、「当面は忍耐強さが求められる」と語った。

FRBはいつ債券買い入れ縮小を討議し始めるのかとの質問に対しては、「こうした討議を行うことを全く急いでいない」と述べた。