[ロンドン 1日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は1日、気候変動問題に起因するリスクについて、金融機関がより強く認識することを望むと述べた。ただ、金融規制当局はこうした動きを強要する立場にはないとの見解を示した。

ベイリー総裁はロイター・レスポンシブル・ビジネス会議で「(温暖化ガス排出量を実質ゼロにする)ネットゼロ実現に向け、主要な役割を果たすのは中央銀行ではなく、政府だ」としながらも、英中銀は金融機関が気候変動問題がビジネスモデルに及ぼすリスクについて、より良く認識することを望んでいると述べた。

英中銀が資本要件を明確に環境基準に結びつけるのは尚早と指摘。気候変動の長期的な脅威が、どのように金融システムに対する短期的な脅威になり得るのか、今後の調査とストレステスト(健全性審査)で明らかにされることを望むと述べた。

また「気候変動を資本要件に組み込む場合には、堅固なデータに基づき、予期せぬ結果を回避しながら安全性と健全性をサポートするように設計する必要がある」としながらも、「このようなケースはまだ明確に確立されておらず、今後も実現しない可能性がある」とした。

質疑応答では「英中銀の目標に直接関係のない理由で資本要件などを設定することは反対だ」と表明。一方で、英中銀が現在進めている研究によって気候変動リスクへの注目度が高まり、政策決定に関する中銀の方法が変化する可能性もあるとした。