[シドニー 1日 ロイター] - オーストラリア統計局が1日発表した第2・四半期の実質国内総生産(GDP)は、前期比0.7%増加した。伸び率は第1・四半期の1.9%から鈍化したが、ロイターがまとめた市場予想の0.5%は上回った。新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウンの前から経済がすでに減速していたことが分かった。

GDPは前年比では9.6%増と大幅な伸びを記録したものの、比較対象となる前年第2・四半期がコロナのパンデミック(世界的大流行)で大幅に縮小したことが要因。市場予想は9.2%増だった。

第3・四半期はシドニー、メルボルン、キャンベラで厳格な外出規制が敷かれる中、2─3%かそれ以上のマイナス成長が見込まれている。

政府はクリスマスまでの景気回復を目指し、コロナワクチンの接種拡大を急いでいる。

現在の予測ではオーストラリアの成人の接種率は10月に70%に達し、規制緩和が可能になる見込み。11月に到達が見込まれる接種率80%では、大規模な規制が全て解除される可能性がある。

BISオックスフォード・エコノミクスの豪担当チーフエコノミスト、サラ・ハンター氏は「ワクチン接種が現行ペースで進めば、東部州は第4・四半期に経済活動を再開できる可能性が高く、経済全体の回復が可能になる」と指摘。一方で、市中感染がなくならない状況が常態化すると、一部の人々は慎重になり、回復は来年に持ち越すとの見方を示した。

オーストラリア準備銀行(中央銀行)は今月予定していた債券買い入れプログラム縮小(テーパリング)の先送りを迫られている。

第2・四半期GDP統計では、個人消費、政府支出、住宅投資、企業投資の強さが示されたものの、純輸出と在庫の落ち込みでほぼ相殺された。