[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は13日、ユーロ圏のインフレについて、現在は大きく上昇しているが来年は「恐らく」減速するとの見通しを示した。ただ、インフレ率が予想より早く目標を持続的に上回る状況になれば行動する用意があると述べた。

専務理事はドイツの起業家向けの講演で「特にドイツでインフレ率が上昇する中、インフレが過度に高い状態が続く可能性や制御不能なほど高進する可能性への懸念を和らげることが私の関心事だ」とした上で「恐らく早ければ来年にもインフレ率は目に見えて低下するだろう」と述べた。

8月のユーロ圏のインフレ率は前年比3%で、ECBの目標である2%を10年ぶりに大きく上回った。ただECBはインフレ率が来年には1.7%に、2023年は1.5%に低下すると予想する。

ECBは先週、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて導入したパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の縮小方針を示したが、シュナーベル氏は、インフレが予想より早く目標水準まで上昇しない限りECBは政策引き締めを急がないと説明。

「われわれは、インフレが目標に確実に到達すると確信してからでないと正常化プロセスを開始しないつもりだ。しかし、インフレが予想外に早期に目標を持続的に達するようなら、早期かつ断固として行動することになる」と述べた。

インフレ目標達成が前倒しされる可能性があるとみる理由として、長引く供給の混乱、脱炭素といった構造的変化、消費者の楽観度の高まりという3つの要因を挙げた。

「物価上昇余地が限定されていること、低成長、インフレ期待低下という悪循環を打破できれば、マイナス金利を脱することができる。現在の財政、金融のポリシーミックスでそれが達成可能という兆候が強まっている」と述べた。

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