[10日 ロイター] - 米サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は10日、雇用情勢が「停滞している」と宣言するのは早すぎると発言した。

デイリー氏は、CBSテレビの番組「フェイス・ザ・ネーション」に出演し、9月の米雇用者数が2カ月連続で期待外れの伸びにとどまったことについて聞かれると「特にデルタ株(の影響)に関連して、こうした浮き沈みは続いていく。だからこれを停滞と呼ぶのは時期尚早だと思うが、新型コロナウイルスとデルタ株が労働市場に与えている痛みを目の当たりにしているのは間違いない」と語った。

8日に発表された9月の非農業業部門雇用者数は前月比19万4000人増で、市場予想の半分に満たない増加幅。失業率は4.8%と18カ月ぶりの低水準を記録したものの、職探しをあきらめた人が増えたことなどが一因だった。雇用者数は8月に続く低調な伸びとなり、新型コロナウイルスのパンデミックに伴う失業者のうちなお残る500万人が再び仕事を取り戻せるまでには、予想より時間がかかるのではないかとの懸念も広がった。

それでもデイリー氏は「デルタ株が打撃をもたらすことは常に想定してきたが、新たな景気後退(リセッション)につながるとは考えていない。デルタ株によってわれわれが(景気回復の道筋を)踏み外しているわけではない。感染状況が良くなれば、経済も好転する」と強調した。

物価動向に関しては「誰もがエネルギー、食品、基本的サービスの料金上昇を実感している。われわれはそれに慣れていない以上、苦しさがある。一部の品目では目を見張るほどの値上がりぶりだ」と指摘しながらも、「だが私は、これを長期的な現象とは考えていない」と言い切った。