[14日 ロイター] -

<為替> 不安定な展開となる中、ドルが小幅下落。米連邦準備理事会(FRB)が11月に量的緩和の縮小(テーパリング)を開始することがほぼ確実視される中、市場の焦点は利上げ開始時期にシフトしている。リスク選好の回復によって、安全通貨としてのドルへの投資妙味が薄まった可能性も指摘された。

終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.036%安の93.982。一時、10営業日ぶり安値となる93.754に沈む場面もあった。

ユーロ/ドルはほぼ変わらずの1.15955ドル。

ポンド/ドルは0.15%高の1.36815ドル。

リスク選好度の上昇を反映し、豪ドルは0.47%高の0.7414米ドルと、9月7日以来の高値を更新。ニュージーランドドルも0.93%高の0.7030米ドルと、2週間半ぶりの高値を付けた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.13%高の5万7451ドル。一時、5カ月ぶりの高値となる5万8550ドルに達する場面もあった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが低下した。一連の米経済指標を受け、インフレ高進への対応に向けたFRBの早期行動が必要になるという懸念が後退する中、2年債利回りは8営業日ぶりに下げに転じた。

終盤の取引で、金利見通しに敏感な2年債利回りは1.4ベーシスポイント(bp)低下の0.354%。

指標10年債利回りも3bp低下の1.519%。

2・10年債利回り格差は3日連続で縮小し、116.4bp.一時115.6bpと、9月24日以来の低水準となった。

30年債利回りも1.7bp低下し、2.024%。

14日は米金融当局者の発言が相次いだ。

セントルイス地区連銀のブラード総裁は、現在の高インフレはFRB当局者の大半が想定するほど早期に緩和されない可能性があるとし、FRBに対し資産買い入れプログラムの迅速な縮小を改めて求めた。

サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、物価動向と雇用情勢は、FRBがテーパリング(量的緩和の縮小)に着手するに十分なほどの進展が見られたとしながらも、利上げを検討するのは時期尚早との認識を示した。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、FRBがテーパリングを「円滑に」開始するための道筋を確保したが、利上げが適切かどうかを判断するにはまだ時間がかかるとの認識を示した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> S&P総合500種が3月上旬以来の大幅な上昇率となった。好決算を発表した金融大手モルガン・スタンレー(モルガンS)や医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループなどが買われたほか、この日発表された経済指標を受け利上げ見通しを巡る懸念が後退した。

マイクロソフトやアップルなどのハイテク株に買いが入ったことがS&P総合500種の大きな押し上げ要因になった。S&P情報技術は2.3%上昇した。

シティグループやバンク・オブ・アメリカ(BofA)、モルガンSが市場予想を上回る決算を受け上昇した。貸倒引当金の戻し入れなどが寄与した。銀行株は1.5%高となった。

ユナイテッドヘルスも4.2%高。決算発表とともに通期の調整後利益予想を引き上げた。

米労働省が14日に発表した9日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が前週比3万6000件減の29万3000件と、2020年3月中旬以来、約1年7カ月ぶりの低水準になったことも楽観的な見方につながった。

また、労働省が14日発表した9月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比0.5%上昇と8月の0.7%上昇から伸びが鈍化した。

S&Pの上昇率は3月5日以来の大きさとなった。ナスダック総合は5月20日以来、ダウ工業株30種は7月20日以来の大幅な上昇率を記録した。

物色は広範囲に及び、S&Pセクターでは1業種を除く全てが1%超上昇した。

個別株では、モデルナが3.2%上昇。米食品医薬品局(FDA)の外部専門家による諮問委員会が14日、モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンについて、65歳以上の人や重症化リスクが高い人への追加接種(ブースター接種)を推奨することを決定した。

米薬局チェーン大手のウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは7.4%上昇。第4・四半期の売上高と調整後利益が市場予想を上回った。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米長期金利の低下を支えに3日続伸。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比3.20ドル(0.18%)高の1オンス=1797.90ドル。

この日は米長期金利が低下し、金利を生まない資産として投資妙味の増した金は買われやすかった。世界的に燃料価格が高騰しインフレ懸念が広がる中、金塊にはインフレヘッジ目的の買いも入り、1カ月ぶりに1800ドル台を付ける場面があった。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 世界的な需給逼迫(ひっぱく)への警戒感を受けた買いに支えられ、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.87ドル(1.08%)高の1バレル=81.31ドルと、引き続き約7年ぶりの高値水準。12月物は0.95ドル高の80.77ドル。

国際エネルギー機関(IEA)は14日付の月報で、2021年および22年の世界の石油需要予想を上方修正。中国や欧州を中心とした石炭・天然ガスの価格高騰に加え、北半球で暖房需要が強まる冬の到来を控え、原油への切り替えが加速するとの見通しを示した。

一方で石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は4日の会合で大幅増産方針の決定を見送り、慎重姿勢を堅持。この日はOPEC盟主サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相が改めて増産幅拡大に応じない方針を表明したと伝わり、エネルギー危機への警戒感が増幅。相場は買いが先行し、一時81.68ドルまで上昇した。

ただ、高値圏では利益確定の売りが出たほか、米国内原油在庫の大幅な積み上がりが重しとなり、朝方の上げ幅を一部縮小した。米エネルギー情報局(EIA)が午前に公表した週報によると、8日までの1週間の米原油在庫は前週比610万バレル増と、増加幅は 市場予想(70万バレル増=ロイター調査)を大きく上回った。在庫積み増しは3週 連続。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 113.66/113.69

始値 113.41

高値 113.71

安値 113.33

ユーロ/ドル NY終値 1.1594/1.1598

始値 1.1610

高値 1.1616

安値 1.1585

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 99*17.50 2.0202%

前営業日終値 99*02.50 2.0410%

10年債(指標銘柄) 17時04分 97*18.50 1.5160%

前営業日終値 97*09.00 1.5490%

5年債(指標銘柄) 17時00分 99*04.50 1.0533%

前営業日終値 98*31.25 1.0870%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*24.88 0.3642%

前営業日終値 99*24.63 0.3680%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 34912.56 +534.75 +1.56

前営業日終値 34377.81

ナスダック総合 14823.43 +251.79 +1.73

前営業日終値 14571.64

S&P総合500種 4438.26 +74.46 +1.71

前営業日終値 4363.80

COMEX金 12月限 1797.9 +3.2

前営業日終値 1794.7

COMEX銀 12月限 2347.7 +30.7

前営業日終値 2317.0

北海ブレント 12月限 84.00 +0.82

前営業日終値 83.18

米WTI先物 11月限 81.31 +0.87

前営業日終値 80.44

CRB商品指数 238.1310 +2.4317

前営業日終値 235.6993