[シドニー 27日 ロイター] - オーストラリア連邦統計局が27日発表した第3・四半期の消費者物価指数(CPI)は、コアインフレ率が2015年以来の大幅な伸びとなった。物価上昇がより広範囲に渡ったことから、市場ではオーストラリア準備銀行(中央銀行)による早期利上げの観測が高まった。

総合CPIは前年比で3.0%上昇し、前期比では0.8%上昇。ともに予想とほぼ一致した。

コアインフレ率に当たるCPIの中銀トリム平均値は前期比0.7%上昇し、予想の0.5%を上回った。前年比では2.1%上昇と、予想の1.8%上昇を大きく上回り、6年ぶりに中銀の目標レンジである2─3%に戻った。

発表を受けて債券市場では短期債が売られ、3年物先物は16ティック下落し、19年6月以来の低水準を記録、1.13%の利回りを織り込んだ。

豪ドルは0.7535米ドルに上昇、最近付けた4カ月ぶり高値(0.7546米ドル)が視野に入っている。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ベン・ウディ氏は、「基調インフレ率の大幅上昇は今後数カ月、中銀に金融刺激策の縮小を続けるよう圧力をかける」と指摘。ただ、賃金上昇率が3%を超えない限り、政策当局者は利上げの検討を始めないとの見方を示した。

中銀のロウ総裁は、国内のインフレ率は低い賃金の伸びが織り込まれいるため慣性があると繰り返し述べている。

6月の賃金は前年比1.7%の上昇にとどまった。中銀はインフレ率を2%程度で維持するためには3%以上の賃金の伸びが必要だと考えている。

一方、原油価格高やここ数年低迷していた家賃の上向きなど、物価上振れのリスクもある。

コムセックのシニアエコノミスト、ライアン・フェルスマン氏は、「他国で見られるように、インフレ期待の高まりで消費者心理が落ち込み、家計は目先の消費に消極的になり、高額品の買い物を先延ばしするという状態になる可能性がある」と指摘した。