[香港/北京 19日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は19日公表した第3・四半期の金融政策実施報告書で、「柔軟かつ的を絞った」慎重な金融政策を維持し、経済成長とリスク管理のバランスを取ると表明した。

流動性を合理的な範囲で潤沢に保つとする一方で、不動産市場のリスクはおおむね抑制されているとして「慎重な金融政策は、柔軟で的を絞った適切なものでなければならない」と指摘した。

人民銀は「政策の力強さとリズムを把握し、経済発展とリスク回避のバランスを取り、クロスサイクル調整を実施し、経済の全体的な安定を維持する」と説明した。

政策筋やアナリストはロイターに対し、経済成長の鈍化と生産者物価の急上昇によってスタグフレーションの懸念が高まる中で、人民銀は景気のてこ入れのために金融政策の緩和に向けて慎重に動くだろうとの見方を示している。

米連邦準備理事会(FRB)の量的緩和の縮小については、人民銀は主に自国の成長とインフレの見通しに基づいて政策を導くため大きな影響を与えることはないだろうとの見解だ。

人民銀は、他の国家機関や地方政府と協力して、不動産市場の安定かつ健全な発展を維持し、消費者保護を図るとしている。

投資家は、世界最大の負債を抱える中国恒大集団が何度もデフォルト(債務不履行)寸前に追い込まれる中、オフショア債務返済が滞って株式や債券が売られている不動産分野からの悪影響が広がるのを懸念している。

人民銀によると、9月末の中国の金融機関の超過準備預金金利は1.4%で、6月末から0.2ポイント上昇した。また、9月の加重平均企業貸出金利は4.59%と前年同月から0.04ポイント低下し、記録的な低水準で推移している。