[6日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)は6日、四半期報告を公表し、アジア新興国はドル投資の拡大で為替変動に対する脆弱性が強まっているとして、外貨流動性リスクの監視を強化し、為替ヘッジをより柔軟にすべきと指摘した。

報告書は、アジア新興国では富の拡大と人口の高齢化で機関投資家と資産運用会社のドル建てポートフォリオ保有が伸びていると説明。また、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)開始でドルヘッジ需要が高まり、金融市場に新たなストレスをもたらした2020年3月にアジアの脆弱性が見られたと指摘した。

BISの経済アドバイザー兼調査担当責任者、Hyun Song Shin氏は、ヘッジ需要は長期である一方、ヘッジサービスの供給は短期となっていると指摘。「長期のヘッジを確保できない限り、この期間のミスマッチは常に存在する」と述べた。

報告書によると、米ドルに対してアジア新興国6カ国(韓国、マレーシア、タイを含む)のうち1カ国の通貨を参照するデリバティブ契約の取引額は2019年に94億ドル近くに拡大。13年の水準の2倍超となった。

これに伴いヘッジサービスに対する需要が高まっており、短期ドル資金需要が強まる金融ストレス期に新たなリスクが生じかねないとした。

報告書は、金融当局は年金基金、保険会社、資産運用会社といった銀行以外の投資家がもたらす外貨資金の流動性リスクに対する監視の強化を目指すべきとした。

BISはアジア新興国に対し、為替ヘッジルールを微調整し、昨年のパンデミック開始期に見られたような短期のドル需要を相殺するよう要請。柔軟な為替リスクヘッジを容認することで各国はこれを実現でき、より長期の為替ヘッジを促進して保険会社などの機関のニーズに対処することができるとした。