[5日 ロイター] -

<為替> 終盤にドル指数が20年ぶりの高値を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が他の中銀よりも積極的に金融政策を引き締めるとの見方からが米国株が急落し、安全通貨としてのドル買いが強まった。

5日の米国株は大幅安。インフレ抑制に向けFRBがより思い切った行動を取る必要があるかもしれないとの懸念が広がった。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏はリポートで、前日には米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けてドルが売られたものの、「米政策金利は7月までに1.9%と約2倍、年末までには2.7%と約3倍に引き上げられるとみられ、FRBが他の中銀とは異なり堅固なタカ派見通しを示していることからドルが切り返した」と述べた。

ドル指数は一時103.94と2002年12月以来の高値を付けた。終盤は1.16%高の103.73。

ポンド/ドルは下落し、20年6月以来の安値。終盤は2.25%安の1.2351ドルだった。イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が5日、政策金利を2009年以来の高水準に引き上げたものの、英経済がリセッションに陥るリスクがあると警告した。

ユーロ/ドルも0.98%安の1.0518ドル。先週4月28日に付けた5年ぶりの安値1.0470ドルに近づいた。

ドイツ連邦統計庁が5日発表した3月の鉱工業受注指数(季節調整後)が前月比4.7%低下したことを受けた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが上昇した。米経済をソフトランディング(軟着陸)させるFRBの能力に懐疑的な見方が広がり、金融市場ではより積極的な利上げが実施されるという観測が高まった。

FRBは3─4日に開いたFOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標の0.50%ポイント引き上げを決定。パウエルFRB議長は会見で、6・7月の会合でも0.50%ポイントの利上げを決定する用意があるとしつつも、0.75%ポイントの利上げは「積極的に」検討しないと表明した。

しかし、5日の米短期金利先物市場では、FRBが6月に0.75%ポイントの引き締めを決定する確率を約75%織り込んだ。

終盤の取引で、2年債利回りは、9.6ベーシスポイント(bp)上昇し、2.712%。

10年債利回りは一時、2018年11月以来初めて3.1%を上抜けた後、13.9bp上昇の3.054%。

2・10年債利回り格差は34.2bp。一時2週間ぶりの水準に拡大した。

30年債利回りも15.2bp上昇し、3.155%。

米財務省は来週、3、10、30年債の入札を実施する。

物物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は5年物が3.23%、10年物が2.859%。

インフレ期待指標として注目されるドル建て5年先5年物インフレスワップは2.556%。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 急反落して終了。FRBは前日に0.50%ポイントの利上げを決定したが、インフレ抑制には十分ではないとの見方から一段の大幅利上げに対する懸念が出ていることが背景。

幅広い銘柄に売りが出て、主要3指数は前日の上昇を全て解消。ナスダック総合は2020年6月以来の大幅な下落率となり、同年11月以来の安値で引けた。ダウ工業株30種も20年10月以来の大幅な下げとなった。

アルファベット、アップル、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、テスラ、アマゾン・ドット・コムなどのハイテク株が売り込まれ、4.3─8.3%下落した。

ただ、売りは高成長株にとどまらず、全面安の展開となった。

S&P総合500種構成銘柄のうちプラス圏で引けたのはわずか19銘柄で、ツイッターは2.6%上昇。イーロン・マスク氏が同社買収資金としてオラクル共同創業者のラリー・エリソン氏やセコイア・キャピタルなど投資家から71億4000万ドルを確保したことが分かった。

S&Pの主要11セクターは全て下落し、一般消費財は5.8%安。第2・四半期の売上高見通しが予想を下回ったイーベイが11.7%急落した。

株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX)は31.20に上昇した。

市場では、労働市場の強さや金融政策への影響について手掛かりを得ようと6日発表の雇用統計に関心が集まる。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 反発し、中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比6.90ドル(0.37%)高の1オンス=1875.70ドルとなった。前日のFOMC後には米金利低下とドル下落を背景に買いが先行したものの、5日は流れが反転したことから、上げ幅を大きく縮小した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 続伸。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.45ドル(0.42%)高の1バレル=108.26ドル。7月物は0.52ドル高の106.74ドルとなった。

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長が前日、ロシア産石油輸入を年内に禁止する方針を表明。また、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は5日、オンラインで閣僚級会合を開催し、大幅増産見送りで合意した。午前の市場では需給逼迫(ひっぱく)感が強まる中、買いが加速して一時111ドル台に乗せた。

だが、前日急上昇した株式相場がハイテク株の売りが膨らみ、この日は急反落。リスク資産を売る動きが出たほか、米長期金利上昇を眺めてドル高も進んで圧迫要因となる中、原油相場はこの日の高値から上げ幅を縮小した。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 130.13/130.16

始値 129.71

高値 130.55

安値 129.69

ユーロ/ドル NY終値 1.0540/1.0544

始値 1.0598

高値 1.0603

安値 1.0494

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 83*07.00 3.1192%

前営業日終値 85*08.00 3.0030%

10年債(指標銘柄) 17時05分 90*08.00 3.0346%

前営業日終値 91*06.50 2.9150%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*26.25 3.0066%

前営業日終値 99*10.75 2.8940%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.00 2.7116%

前営業日終値 99*24.88 2.6160%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 32997.97 -1,063.09 -3.12

前営業日終値 34061.06

ナスダック総合 12317.69 -647.17 -4.99

前営業日終値 12964.86

S&P総合500種 4146.87 -153.30 -3.56

前営業日終値 4300.17

COMEX金 6月限 1875.7 +6.9

前営業日終値 1868.8

COMEX銀 7月限 2244.3 +4.1

前営業日終値 2240.2

北海ブレント 7月限 110.90 +0.76

前営業日終値 110.14

米WTI先物 6月限 108.26 +0.45

前営業日終値 107.81

CRB商品指数 313.8651 ‐0.4018

前営業日終値 314.2669