[香港/ロンドン 12日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)の一種であるステーブルコインの「テラUSD」が11日に急落したのを背景に、12日の仮想通貨市場は相次いで下落した。同じくステーブルコインの「テザー」の下落幅は米ドルとのペッグ(連動)より大きく、時価総額で最大の仮想通貨のビットコインは16カ月ぶりの安値を付けた。

仮想通貨は、高リスク資産を売却する流れに巻き込まれた。今週発表された米国のインフレが高進していることを示すデータにより、中央銀行の積極的な引き締めが経済に与える影響への投資家の懸念が深まり、この傾向がさらに強まっている。

コインマーケットキャップのデータによると、今回の急落によって仮想通貨の時価総額合計は1兆1200億ドルと、2021年11月の水準の約3分の1まで落ち込んだ。下落幅のうち35%超を今週の下落が占める。

ビットコインは12日に一時2万5401.05ドルまで下落し、20年12月28日以来の安値となった。これまでの8営業日で、価値のほぼ3分の1にあたる約1万3000ドル下げ、今年に入ってから45%超下落している。21年11月に付けた過去最高値の6万9000ドルの3分の1強に落ち込んだ。

リフィニティブのデータによると、ビットコインとナスダック総合指数の相関関係が最近高まっている。ナスダック総合指数は今月に入って約8%下落している。

世界第2の仮想通貨であるイーサは12日に15%近く下落し、1700ドルと21年6月以来の安値となった。

テラUSDは混乱の影響で米ドルとのペッグが崩れ、11日に31セントまで下落。12日には47セント前後で取引されている。

ステーブルコインは、米ドルなどの伝統的な資産の価値と連動されたデジタルトークン。ただ、テラUSDは「分散型」のステーブルコインとなっており、別のフリーフローティングトークンと交換する複雑なメカニズムによってドルペッグを維持するとされていた。