[オタワ 18日 ロイター] - カナダ統計局が18日発表した4月の消費者物価指数(CPI)前年比上昇率は6.8%と3月の6.7%から加速し、1991年1月につけた6.9%に迫る伸びとなった。アナリストは3月と同じ6.7%を予想していた。

カナダ銀行(中央銀行)の目標上限である3%を上回ったのは13カ月連続。食品と住居関連は1980年代前半以来の上昇率だった。食品とエネルギーを除くコアCPIの前年比上昇率も4.6%と高い。

BMOエコノミクスのチーフエコノミスト、ダグ・ポーター氏は「インフレがこれまでよりずっと広い範囲に及び、しっかり根付く恐れが明白だ。数週間のうちに原油価格の大幅下落がない限り、最悪の事態はこれからやってくる」と指摘。5月はガソリン価格がこれまでで最も高い水準を更新しており、統計局による中古車価格のCPI比重見直しも加わるため、全体のCPI前年比上昇率は7%を超えて約40年ぶりの高い伸びになってもおかしくないと警告した。

統計局は5月のCPIから構成項目の比重を変更し、サプライチェーン(供給網)混乱などによって高騰している中古車価格の動向をより正確に反映させようとする見通しだ。

このため中銀はこれまでの想定よりも迅速な金融引き締めを迫られつつある。デジャルダン・グループのチーフエコノミスト、ジミー・ジーン氏は「物価の連鎖的上昇が起きないよう万全を期さなければならない。その意味で、次の一手の市場への伝え方が重要になる」と述べた。

中銀は4月の会合で政策金利を50ベーシスポイント(bp)引き上げて1%にしている。グラベル副総裁は先週、1%の政策金利はなお「あまりにも景気刺激的」で、もっと引き上げる必要があるとの見解を示した。

6月の次回会合では再び50bp利上げが実施され、政策金利は年末までに3%前後に達するというのが短期金融市場の見方だ。

ただカナダは家計の所得に対する債務比率が高く、不動産市場が過熱しているので、中銀の引き締めには慎重さも求められる。フランクリン・テンプルトン・カナダのポートフォリオマネジャー、ダーシー・ブリッグス氏は「微妙なかじ取りになる。有効な方法は大混乱を招かずインフレを抑えることだが、言うはやすく行うは難しだ」と語った。