[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米国株式市場は急落し、ダウ工業株30種が終値で3万ドルを割り込んだ。米連邦準備理事会(FRB)の27年ぶり大幅利上げに続き世界の主要中央銀行がインフレ対応に利上げを進める中、リセッション(景気後退)懸念が台頭し、全面的に売りが出た。

FRBの利上げ幅が予想通りだったことを受けて前日の株価は反発し、1月初め以来最長の下げとなっていたS&P総合500種は5営業日続落に終止符を打っていた。

しかし、この日はスイス国立銀行(中央銀行)とイングランド銀行(英中央銀行)も利上げを決定。主要中銀によるインフレ抑制への取り組みが世界経済の大幅な減速やリセッションにつながる可能性への懸念が再燃した。

アセント・プライベート・ウェルス・グループのグローバル投資ストラテジスト、トム・ヘインリン氏は「今日の取引はリセッションの可能性がどの程度あるのか、企業利益はアナリストの予想通りになるのか、それとも予想を下回るのかといったことを再評価する動きとなった」と語った。

S&Pの主要11セクターは全て下落。下げが最も小さかったのは主要消費財で、ウォルマート、ゼネラル・ミルズ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などディフェンシブ銘柄が買われた。

S&Pの構成銘柄で上昇したのはわずか14社だった。

S&Pグロース指数が3.75%安と成長銘柄の下げがきつかった。

ナスダック総合は4%超値下がりした。同指数が4%を超える下げとなるのは5月初め以降5回目。

FRBが経済のソフトランディング(軟着陸)を達成できるという期待は薄れており、ウェルズ・ファーゴのアナリストは米景気後退の可能性が50%以上と予想。ドイツ銀行やモルガン・スタンレーなども景気後退のリスクが高まっていると警告している。

S&Pは年初来で約23%安。ダウは弱気相場入りが確認される水準に近づいた。

投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)は上昇し、今週初めに付けた1カ月ぶり高水準の35.05に迫った。多くのアナリストはVIXが40前後を付けると売り圧力が頂点に達したシグナルとみている。

米取引所の合算出来高は139億8000万株。直近20営業日の平均は121億6000万株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を7.58対1の比率で上回った。ナスダックでも4.48対1で値下がり銘柄数が多かった。

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