[ニューヨーク 16日 ロイター] - 空売りデータ会社ブレークアウト・ポイントによると、著名投資家レイ・ダリオ氏率いる世界最大のヘッジファンド、米ブリッジウォーター・アソシエーツが今週これまでに欧州企業少なくとも21社の株に空売りポジションを取った。金額規模では少なくとも計67億ドルで、業種は金融からエネルギーまで多岐にわたる。欧州企業への悲観的な見方の表れである可能性がある。

ブレークアウトがブリッジウォーターの開示情報に基づき算定した。オランダの半導体製造装置ASMLホールディングへの10億ドル、フランスのエネルギーのトタルエナジーズへの7億0500万ドル、同医薬品のサノフィへの6億4600万ドルなどが目立つ。

開示情報によると、銀行株ではスペインのバンコ・サンタンデールやバンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)、フランスのBNPパリバ、イタリアのインテーザ・サンパオロ、保険株ではドイツのアリアンツ、オランダのINGグループ、フランスのアクサの名前もある。

欧州連合(EU)の開示規則では空売りポジションが当該ファンド全体の0.5%を超えた銘柄に開示義務が生じるため、ブリッジウォーターの欧州株への空売り規模は実際にはもっと大きい可能性がある。今週は欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行やスイス国立銀行、米連邦準備理事会(FRB)といった主要中銀が相次ぎインフレ対応の利上げに動いている。それぞれの地域で景気を後退させかねない動きともみられている。

ブレークアウトは、今回のような空売り規模はブリッジウォーターが2018年や20年に一時取った空売りポジションを除けば、業界では思い出すことができないと論評した。ブリッジウォーターの総運用資産は1500億ドル。