[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が17日に発表した5月の鉱工業生産指数は、製造業が前月比0.1%低下した。市場予想の0.3%上昇に反して低下し経済の減速を示す結果となった。生産の減少は消費支出がモノからサービスへとシフトしていることも反映している。

前月比の低下は1月以来初めて。前年同月比では4.8%上昇した。

米国経済の12%を占める製造業は、旺盛なモノへの需要に支えられてきた。しかし、消費支出が徐々にサービスに回帰しつつあるほか、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中国の「ゼロコロナ政策」によるサプライチェーンを混乱が響いている。

5月の非耐久財製造業生産は、石油・石炭製品の増加が食品・飲料・たばこ製品などの減少を相殺し0.1%上昇となった。

一方、耐久財製造業生産は0.2%低下した。木材製品や機械の減少が主導した。自動車生産は0.7%上昇。4月は3.3%上昇していた。

鉱業生産は1.3%上昇、公益事業生産は1.0%上昇となった。鉱業と公益事業の堅調な伸びが製造業の落ち込みを相殺し、全体の鉱工業生産は0.2%上昇した。4月は1.4%上昇だった。

5月の製造業の設備稼働率は0.1%ポイント低下し79.1%だった。長期平均を1.0%ポイント上回っている。

全体の設備稼働率は79.0%に上昇した。4月は78.9%だった。1972年─2021年平均を0.5%ポイント下回っている。

キャピタル・エコノミクスのシニアエコノミスト、アンドリュー・ハンター氏は「経済減速を示す証拠がまた一つ加わったが、景気後退が近いことを示唆したり、FRBがより積極的な政策引き締めを進めることを思いとどまらせたりするようなデータはまだほとんどない」と述べた。