[東京 20日 ロイター] - 政府は20日、6月の月例経済報告で、景気の現状について「持ち直しの動きがみられる」とし、先月までの判断を維持した。先行きについては、新型コロナウイルス感染者数が減少し、経済社会活動の正常化が進んでいることから、2020年2月以降続けていた感染症の影響に関する記述を削除した。

その上で、今後の景気について「ウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制の影響」を懸念事項として明記。原材料価格の上昇や供給制約、金融資本市場の変動等による下振れリスクに注意する必要があるとした。

項目別では、生産の判断を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」とし、先月から下方修正した。判断を引き下げるのは7か月ぶり。中国の活動制限の影響で電子部品・デバイスの増勢が鈍化していることを反映した。ただ、世界の半導体製品に対する強い需要は今後も続く見込みとの見解を示した。

輸入は「下げ止まっている」とし、3か月ぶりに判断を引き上げた。中国の厳格なコロナ対策の影響が緩和され同国からの輸入が増加したことや、EUからのワクチンを含む医薬品の輸入が堅調に推移していることなどを反映した。

企業収益については、非製造業の一部だけでなく製造業の中小企業にも減益になっているところがあるため、「一部に弱さがみられるものの、総じてみれば改善している」に表現を修正した。

国内総生産(GDP)の過半を占める個人消費については、外食や旅行などのサービス消費の持ち直しが続いていることなどから、「持ち直しの動きが見られる」で据え置いた。また、消費者物価も「上昇している」とし先月から判断を維持した。

世界景気への先行きについては、世界的に金融政策の正常化が進む中で、金融市場の変動などによる「下振れリスクに留意する必要がある」とした。