[ニューヨーク 30日 ロイター] - 今年上半期のS&P総合500種指数は20.6%安と1970年以降で最大の下落になり、時価総額は約8兆5000億ドル減少した。6月には1月に記録した最高値から終値で20%超下落し、名実ともに弱気相場に入った。

債券相場も軟調だった。ICE・BofA・トレジャリー指数は年初来で約10%下落し、このままなら97年以来で最悪の年になる。

米連邦準備理事会(FRB)のインフレとの闘いによって、投資家のリスク資産への意欲は減退した。今や米景気後退の懸念も浮上している。

上半期には、コロナ禍を受けて値上がりがめざましかった高成長株の多くが打撃を受けた。ビデオ会議ズーム・ビデオ・コミュニケーションズや、遠隔医療テラドック・ヘルス、動画配信機器ロクなどだ。こうした銘柄に投資する著名投資家キャシー・ウッド氏のARKイノベーション上場投資信託(ETF)は、年初来で約58%値下がりした。

今年の株安はこれまでの約10年では奏功していた押し目買い戦略にも試練になっている。S&P総合500種が6%以上、値を戻したところで下げに転じ、それぞれの直近安値を更新する場面は3度もあった。

ポートフォリオの構成も受難の上半期だった。動揺が広がる時期にも強みを発揮するとされる株式60%、債券40%の分散戦略は、FRBのタカ派姿勢継続の見込みが株式と債券の双方を圧迫する中では通用しにくかった。「ブラックロック・60/40・ターゲット・アロケーション」ファンドは年初来の下落率が約16%と、2006年の設定以来で最悪になっている。

今年は各中銀の利上げ姿勢や地政学的要因から、恐怖指数ことシカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数(VIX指数)が高止まりしている。しかし過去の幾つかの市場の底値時に見られた同指数の平均値37はまだ超えておらず、市場の売りはまだ出尽くしていないのではと懸念する投資家もいる。

経済指標の発表と予想との乖離度を示すシティグループ米国エコノミック・サプライズ指数は、今後のネガティブサプライズが約2年間で最多になるとの見込みを示している。