[28日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムが28日に発表した第2・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。有料会員「プライム」の会費を引き上げたほか、物価高でも消費者の需要が堅調となる中、第3・四半期の増収も予想した。

株価は引け後の時間外取引で13%上昇し、時価総額は1500億ドル余り増加した。

第2・四半期の純売上高は1212億3000万ドルと、リフィニティブがまとめた予想の1190億9000万ドルを上回った。

第3・四半期は、売上高が1250億─1300億ドルになると予想。リフィニティブによると、アナリスト予想は1264億2000万ドル。

アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は「配送の迅速化に投資し、(料理宅配サービス)グラブハブの宅配料を1年無料にする独自の特典を提供するなどプライムの改善を続ける中、売り上げが加速している」と述べた。

ブライアン・オルサブスキー最高財務責任者(CFO)は、取扱量の増加に伴い新型コロナウイルス感染拡大前より在庫を増やしていると述べた。

同社発表によると、翌日配送が可能な商品は約2倍に増加。7月の有料会員向けセール「プライムデー」は販売数量が過去最多となった。

米小売大手ウォルマートは今週、食料品と燃料の価格上昇を背景に消費者が一般商品を買い控えるようになったとし、通年の利益見通しを下方修正した。

オルサブスキー氏はこうした消費者の支出パターンの変化について「われわれは6月に(購入が)減ったとは認識していない」と述べた。

ただ、一部の事業部門は前年比で売り上げが鈍化した。北米市場の第2・四半期の純売上高は10%増と、前年同期の22%増から減速。国際部門は12%減だった。https://graphics.reuters.com/AMAZON-RESULTS/jnpwedndqpw/chart.png

第2・四半期の最終損益は20億ドルの赤字。新興電気自動車(EV)メーカー、リビアン・オートモーティブへの投資に絡み39億ドルの税引前評価損を計上したことなどが響いた。

ただ、営業損益は33億ドルの黒字で、ファクトセットがまとめたアナリスト予想の18億ドルを上回った。

オルサブスキー氏によると、インフレや生産性などに関連した追加コストは40億ドルと自社予想並みで、年初から約20億ドル減少した。

同社はコスト削減のため、配送センターの開設ペースを抑制しているほか、ワシントン州でオフィスの大規模拡張を停止した。一部の施設でも人員の補充を行っておらず、フルタイム・パートタイムの従業員数は第1・四半期から減少した。

値上げも実施している。オルサブスキー氏によると、米国のプライム会費値上げ後の既存顧客維持率は予想通りの高水準もしくは予想以上だった。

クラウド事業「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の売上高は197億ドルと、市場予想の195億ドル強を上回った。

オルサブスキー氏は業績鈍化の可能性について、2008年の不況で企業が自社のデータセンター構築を断念しアマゾンのクラウドサービスを採用したことが、AWSの業績を押し上げる要因になっていると述べた。

調整後の1株利益は0.18ドルで、市場予想の0.13ドルを上回った。

インサイダー・インテリジェンスのアナリスト、アンドリュー・リップマン氏は「アマゾンはここ数四半期、不安定な状況が続いていたが、ようやく好転に向かうようだ」と述べた。