[東京 29日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局長のクリシュナ・スリニバーサン氏は、ウクライナ戦争による世界的な食料・燃料費の上昇でインフレ圧力が高まっているため、アジアのいくつかの中央銀行は金利を急速に引き上げなければならないとの認識を示した。

28日のブログで「アジアの高まるインフレ圧力は他の地域と比べるとまだ穏やかだが、多くの国の物価上昇は中銀目標を上回っている」と指摘。「コア価格にまでインフレが広がっていることから、いくつかの経済体では急速に利上げする必要が出てくる」とした。

また、ほとんどのアジア新興国・地域では2013年に匹敵する資本流出が起きたと指摘。この年は米連邦準備理事会(FRB)が予想よりも早く債券買い入れを縮小する可能性を示唆したため、世界の債券利回りが急上昇した。

特にインドで目立ち、ロシアのウクライナ侵攻以来、230億ドルの資金が流出したという。韓国や台湾などでも資金が流出している。

世界の債務全体に占めるアジアの割合はグローバル金融危機前の25%から、新型コロナウイルス流行を経て38%に上昇しており、世界の金融情勢の変化に対するアジアの感度が高まっていると指摘。アジアの中には、急激な資金流出に対処するために為替介入や資本規制などの手段を講じる必要がある国もあるかもしれないとした。