[東京 5日 ロイター] - SMBC日興証券の集計によると、TOPIXを構成する3月決算企業の2023年3月期の通期純利益予想は、4日までの発表分(736社、開示率50.6%)で前年比2.9%増となった。

金融を除くと3.1%増。製造業が同0.2%減の一方、非製造業は同9.0%増。製造業では資源価格の高騰などのコスト増や半導体不足などが響く。非製造業は、コロナ禍からの回復による経済正常化が追い風になる。

全体をけん引するとみられるのはリオープン(経済再開)関連の陸運業、空運業となりそうだ。コロナ禍で落ち込んでいた人出が回復すると見込まれている。一方、輸送用機器や卸売業は全体の下押し要因になり得るという。半導体不足が引き続き輸送用機器の重しになると予想され、卸売業は前期が資源高で大幅増益となり、今期は反動減が見込まれている。

純利益ベースの会社予想で上方修正を発表したのは57社だった一方、下方修正は26社だった。想定為替レートが実勢とかい離していた点が上振れ要因になったとみられている。

SMBC日興証券、株式調査部の安田光氏は4―6月期決算について、「資源価格の高騰によるコスト増の悪影響と、円安によるプラス影響が混在している」と指摘。製造業については中国・上海市のロックダウン(都市封鎖)や資材価格の高騰、半導体不足がマイナス要因となった。

コロナ禍で打撃を受けた非製造業は、今年度は増益を確保できる見込みとしたが「コスト増の影響が家計に出てきて消費に悪影響を及ぼすと、非製造業にとってマイナス要因になる可能性がある」との見方を示した。

2022年4―6月期実績の純利益は、全体で12.2%増だった。金融を除いた純利益は22.3%増。内訳は、製造業が1.7%減、非製造業は77.3%増。卸売業、海運業、陸運業などが堅調で、資源価格高騰や供給制約の混乱に伴う運賃市況の高止まり、コロナ禍からの回復などがそれぞれの伸びにつながった。一方、輸送用機器、電気機器などはマイナスに寄与し、半導体不足や中国のロックダウンの影響が重しとなった。