[5日 ロイター] - 5日発表された7月の米雇用統計が予想以上に好調な結果となったことで、米連邦準備理事会(FRB)に対し、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%ポイントの追加利上げを実施するよう新たな圧力が高まっている。

7月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比52万8000人増と予想を大きく上回り、就業者数は新型コロナ禍前の水準に回復した。失業率も3.5%に低下し、国内経済が景気後退(リセッション)には陥っていない状況を示した。賃金も前年比5.2%上昇した。

40年ぶりの物価高や金利上昇に直面しつつも、労働市場が堅調に推移していることが示されたことで、FRB当局者はインフレ抑制に向け利上げペースが適切かどうか再考を迫られる公算が大きい。

雇用統計を受け、金利先物に織り込まれた9月の0.75%ポイント利上げの確率は約70%と、統計発表前の約40%から急上昇した。

JPモルガンの米国チーフエコノミスト、マイケル・フェローリ氏は雇用統計について、「景気後退(リセッション)懸念を和らげるだろうが、FRBにはまだ多くの仕事が残されているという懸念を増大させる内容」とし、9月FOMCの利上げ予想を0.75%ポイントに引き上げたと明らかにした。

パウエルFRBは先週、FOMC後の記者会見で「次回の会合でも異例の大幅利上げが適切かも知れないが、それは今からその時までに得られるデータに左右される」と述べていた。

FRBの決定を左右する可能性があるとして、10日に発表される米消費者物価指数(CPI)が注目される。

また、複数のFRB当局者が今週、物価高抑制へ引き続き「一致団結」していると表明している。

Bライリーのチーフマーケットストラテジスト、アート・ホーガン氏は「雇用統計の内容はFRBが来年に政策を転換し、利下げを開始する必要があるとは示唆していない。政策転換を見込む『電車』に飛び乗った人たちは次の駅で降りる可能性が高い」と述べた。