[19日 ロイター] -

<為替> ドル指数が5週間ぶり高値を付けた。週足でも2020年4月以来の大幅な伸びを記録した。米連邦準備理事会(FRB)当局者が相次いでインフレ抑制に向け利上げの必要性を強調する中、市場参加者は利上げ見通しを調整する動きとなった。

CIBCキャピタル・マーケッツのFX戦略北米主任ビパン・ライ氏は「インフレを目標に向けて低下させることが全て」で、「FRBの仕事はまだ終わっていない」と述べた。

ドル指数は0.61%高の108.13と、7月15日以来を付けた。ユーロ/ドルは0.54%下落し、7月15日以来の安値となる1.0033ドルに沈んだ。

ロシア国営ガスプロムが19日、欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、圧縮機の点検のため8月31日から9月2日までガス供給を停止すると発表したこともユーロへの重しとなった。

ドル/円は0.73%高の136.87円で、7月27日以来の高値。ポンドは対ドルで1.03%安の1.1813ドル。週間でも20年9月以来の大幅な下げを記録した。

バンク・オブ・アメリカのアナリスト、ミカリス・ルサキス氏はノートで「ドルが大幅に下落するには、FRBがインフレよりも成長への懸念を強める必要があるが、そのような状況には至っていない」と指摘。一方ユーロについては、欧州中央銀行(ECB)が来年利上げを停止する可能性や貿易面での状況悪化、中国経済の減速といった向かい風にさらされるという見通しを示した。

金融市場が織り込む9月のFOMCで0.75%ポイント利上げの確率は45%、50%ポイント利上げの確率は55%となった。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は19日、9月20─21日の次回FOMCでどの程度の幅の利上げを実施するか決定するまで、まだ多くの時間が残されているとの認識を示した。

パウエルFRB議長が26日、経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で行う経済見通しに関する講演が注目されている。

中国人民元は1ドル=6.8199元と、20年9月以来の安値を付けた。

暗号資産(仮想通貨)ではビットコインが8.73%安の2万1188ドル、イーサが8.34%安の1693ドル。

<債券> 国債利回りが上昇し、10年債利回りは3%に迫った。ドイツの生産者物価指数(PPI)の伸びが過去最大となり、独連邦債利回りが急上昇したことに追随した。

ドイツ連邦統計庁が発表した7月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比37.2%、前月比5.3%上昇し、いずれも1949年の統計開始以来最大の伸びとなった。これを受け、 ユーロ圏金融・債券市場では独連邦債利回りが急上昇した。

ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同チーフ投資ストラテジスト、マシュー・ミスキン氏は「独PPIを受け欧州で国債利回りが上昇し、これが世界的に波及した」とし、「欧州が国債利回り上昇の震源地になった」と述べた。

米10年債利回りは約10ベーシスポイント(bp)上昇の2.988%。一時は2.998%と、3%に迫った。同利回りは5月に2018年以来初めて3%台に乗せている。

5年債利回りは3.114%と、1カ月ぶり高水準。2年債利回りは3.265%に上昇した。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス27.8bp。長短国債利回りが逆転する「逆イールド」は7月初めから発生しており、17日にはマイナス56bpと2000年以来最大になったが、この日は8月1日以来の水準に縮小した。

前日は米連邦準備理事会(FRB)当局者からインフレ抑制に向け利上げを継続する必要があるとの発言が相次いだが、利上げペースについては見解が一致していないことが判明。

この日はリッチモンド地区連銀のバーキン総裁が、FRBによるインフレ抑制に向けた取り組みが景気後退を引き起こす可能性があるものの、正常化への回帰が経済活動の「壊滅的な」落ち込みを伴う必要はないという認識を示した。

<株式> 下落して取引を終えた。米債利回りの上昇を受け、大型株を中心に幅広く売られた。週間ではS&P総合500種が5週ぶりに値下がりした。

アマゾン・ドット・コム、アップル、マイクロソフトなどが軒並み売られ、S&P500とナスダック総合を押し下げた。金利上昇はハイテク株やグロース株の逆風となりやすい。

米10年債利回りは3%に迫った。ドイツの生産者物価指数(PPI)の伸びが過去最大となり、独連邦債利回りが急上昇したことに追随した。

米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は19日、9月20─21日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)でどの程度の幅の利上げを実施するか決定するまで、まだ多くの時間が残されているとの認識を示した。

スパルタン・キャピタル・セキュリティーズ(ニューヨーク)のチーフエコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「世界的な金利上昇と中銀当局者の発言が薄商い下での株売り要因として使われている」と述べた。

主要3株価指数は週間で下落。S&P500は約1.2%、ナスダックは2.6%、ダウ工業株30種が約0.2%、それぞれ下落した。

スポットガンマの創業者、ブレント・コチュバ氏は、19日はオプション取引の満期日に当たるため短期的に株価が変動しやすいと述べた。

個別株では、米生活雑貨販売のベッド・バス・アンド・ビヨンドが40.5%急落。第2位株主の投資家ライアン・コーエン氏による保有株売却を受けた。

銀行株も2.1%下げた。

米農業機械メーカーのディアは通期利益見通しを引き下げたものの、小幅高となった。

米取引所の合算出来高は100億1000万株で、今年最小水準となった。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を6.06対1の比率で上回った。ナスダックは3.59対1で値下がり銘柄数が多かった。

<金先物> 対ユーロでのドル高が響き、5営業日続落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比8.30ドル(0.47%)安の1オンス=1762.90ドルだった。週間では2.9%安。

<米原油先物> エネルギー需要拡大への期待から買いが優勢となり、3日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は前日比0.27ドル(0.30%)高の1バレル=90.77ドルだった。週間では1.4%安。10月物は0.33ドル高の90.44ドルとなった。

ドル/円 NY終値 136.93/136.96

始値 136.85

高値 137.23

安値 136.73

ユーロ/ドル NY終値 1.0034/1.0038

始値 1.0056

高値 1.0068

安値 1.0033

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 95*28.00 3.2154%

前営業日終値 97*09.00 3.1410%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*02.00 2.9758%

前営業日終値 98*28.00 2.8800%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*13.50 3.0967%

前営業日終値 98*23.00 3.0310%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*17.75 3.2380%

前営業日終値 99*17.88 3.2350%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33706.74 -292.30 -0.86

前営業日終値 33999.04

ナスダック総合 12705.22 -260.13 -2.01

前営業日終値 12965.34

S&P総合500種 4228.48 -55.26 -1.29

前営業日終値 4283.74

COMEX金 12月限 1762.9 ‐8.3

前営業日終値 1771.2

COMEX銀 9月限 1906.9 ‐39.5

前営業日終値 1946.4

北海ブレント 10月限 96.72 +0.13

前営業日終値 96.59

米WTI先物 9月限 90.77 +0.27

前営業日終値 90.50

CRB商品指数 292.0279 +1.6961

前営業日終値 290.3318