[ソウル 7日 ロイター] - 韓国サムスン電子は7日、第3・四半期の営業利益は前年同期比32%減の10兆8000億ウォン(76億7000万ドル)の見込みだと発表した。景気の悪化を背景に電子機器や半導体メモリーの需要が減少し、約3年ぶりの減益となる。

営業利益はリフィニティブがまとめたアナリスト予想(11兆8000億ウォン)を8.5%下回った。

第3・四半期の売上高は前年比3%増の76兆ウォンの見込みだとしている。

本決算は27日に発表する。

物価高や金利上昇、ロシアのウクライナ侵攻の影響で家電製品の需要は低迷し、半導体価格も下落、サムスンの半導体部門の収益にも影響しているとアナリストは指摘。半導体価格はモバイル向け需要の落ち込みなどから今四半期も下落し、サムスンの第4・四半期収益に影響すると予想している。

企業や消費者が支出を抑える中、スマートフォン(スマホ)・PCメーカーなどの半導体需要家は新規の調達を控え、在庫の取り崩しに傾いた。このため半導体の出荷が減少し、業界は低迷局面に入った。

ケープ投資証券のアナリスト、パク・ソンスン氏は「メモリーチップ事業は予想より悪く、DRAM出荷は第2・四半期に比べ10%以上減少する可能性がある」と指摘し、「価格交渉の動向は、顧客の需要が四半期中に急速に減退したことを示唆する」と述べた。

アナリストは、半導体価格の下落が今四半期も続き、サムスンの第4・四半期利益がさらに落ち込むと予想。需要が回復するのは来年初頭とみられている。

半導体業界では、マイクロン・テクノロジーが先週、来年の投資計画を縮小し、SKハイニクスも投資削減の可能性を示唆する。

アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は6日、想定を超える市況悪化を理由に7─9月期の売上高が予想を下回るとの見通しを示した。

サムスン幹部は5日、半導体の減産について議論していないと米国で記者団に語ったと聯合ニュースは伝えている。

「サムスンが設備投資削減を検討するのか、設備メンテナンスを多く計画するか、それとも収益性を追求する戦略を取るか、といった動向に投資家は関心を持つだろう。それが半導体の供給状況を示唆することになる」(ケープ投資証券のパク氏)という。

<高価格スマホ需要>

カウンターポイント・リサーチによると、第3・四半期のサムスンのスマホ出荷台数は推定6600万台で、前年比5%減となった。

カウンターポイントのアソシエートディレクター、リズ・リー氏は「ハイエンドおよびプレミアムクラスの市場は、経済低迷下でも需要は堅調で比較的底固い」と述べた。

アナリストがかねて指摘しているのは、サムスンは景気悪化の影響を受けやすいスマホや半導体などに過度に依存しているが、半導体受託製造の長期的シェアは拡大していないという点だ。

現代自動車証券のグレッグ・ロー調査部長は「サムスンには長期契約の割合が高い製品群、独占的な市場支配力、消費者の好感度が高いプレミアムブランドが必要だが、それを達成するには時間を要する」と指摘した。