韓国11月輸出は14%減、2年半ぶりの落ち込み幅 中国向け25%減
韓国産業通商資源省が1日発表した11月の貿易統計は、輸出が前年比14.0%減と2020年5月以来2年半ぶりの大幅な落ち込みを記録した。写真は、韓国・平沢港でトラックからコンテナを運び出している様子。2020年7月9日に撮影。(2022年 ロイター/Kim Hong-Ji)
(ロイター)
輸出額は519億1000万ドル。ロイターがまとめたアナリスト予想の11.0%減よりも大幅な減少だった。10月は5.7%減。
最大の輸出先である中国向けは25.5%減と、6カ月連続の減少で、09年5月以来の大幅な落ち込み幅となった。米国向けは8.0%増、欧州連合(EU)向けは0.1%増だった。
輸入は2.7%増の589億3000万ドル。伸び率は前月の9.9%から鈍化したが、市場予想の0.2%は上回った。
貿易収支は70億1000万ドルの赤字で、前月の67億ドルから赤字幅が拡大。8カ月連続の赤字だった。
エコノミストは、中国の新型コロナウイルス規制が緩和され、同国向け輸出を押し上げる可能性はあるものの、世界的な需要の冷え込みにより、持続的な効果は依然として限定的になりそうだと指摘している。
KB証券のエコノミスト、クォン・ヒジン氏は「半導体などのIT(情報技術)製品は最初に中国に出荷されるとしても、最終的には米国が仕向け地となっているが、同国の需要は強くないように見える」と述べた。