NZ次期首相候補、中銀の責務変更を提案 インフレ抑制で
1月25日、 ニュージーランド(NZ)次期首相を狙う野党・国民党のクリストファー・ラクソン党首(写真)は、首相に選出されれば、中央銀行の責務を変更したいと述べた。米シカゴで2018年11月撮影(2023年 ロイター/Kamil Krzaczynski)
(ロイター)
国民党は、世論調査で与党・労働党をリードしている。総選挙は10月に実施される予定で、高インフレが争点となっている。
ラクソン氏は、首相に選出されれば、中銀の責務をインフレ抑制のみに限定すると表明。インフレを抑制するために移民の受け入れを拡大し税負担の軽減も進める方針を示した。
NZ政府は2018年、持続可能な最大雇用の実現とインフレ率1─3%の維持を中銀の責務としたが、責務を二つにしたことが高インフレの一因になったとの批判が出ている。
ラクソン氏は、ニュージーランド航空の元最高経営責任者(CEO)で、21年末に国民党の党首に就任した。政界に入ってわずか1年余りで党首に就任しており、その後、国民党の支持率は上昇傾向にある。
先週発表の世論調査によると、国民党の支持率は37.2%で、自由至上主義政党であるACT党と連立を組めば、政権を奪取できる見通し。
同氏は過去にアーダーン前首相が支持した安楽死や妊娠中絶を支持しない意向を示している。支出の削減を目指す方針も示した。