[東京 1日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比49円11銭高の2万7376円22銭と、小幅に反発した。前日の米株高を好感する形で日本株市場でも買いが優勢となり、一時、取引時間中として1カ月半ぶりの高値を付ける場面もあった。ただ、明日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表控え、買い一巡後は上げ幅を縮小し、騰勢は続かなかった。

日経平均は寄り付きから150円高と、しっかりとスタートした。寄り付き直後には、前営業日比約220円高の2万7547円67銭まで上昇する場面もあった。一方、重要イベントを控えて積極的に上値を試す動きにはならず、買いが一服すると次第に上げ幅は縮小。循環的な物色がみられたほか、決算を手掛かりにした売買も活発になった。

マーケット参加者の関心はFOMCに移っている。足元の利上げペースの鈍化は織り込み済みとの指摘があり、「3月以降の米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースに注目が集まっている」(国内証券・ストラテジスト)という。市場の間では先々の利上げ停止への期待感もある中、「FOMCの結果で利上げ継続の思惑が高まれば、米金利高、株安となる可能性もある」(同)という。

雨宮総研の代表・雨宮京子氏は、目先の日経平均について「2万7500円が壁になっており、(同水準を)明確に上抜けるのは難しい」と話す。一方、売り材料も見当たらないことから下値は堅く、「2万7000円台で一進一退となりそうだ」とみている。

TOPIXは0.17%高の1978.65ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆5803億5500万円だった。東証33業種では、海運業、サービス業、鉄鋼など20業種が値上がり。一方、ガラス・土石業、陸運業、精密機器など13業種は値下がりした。

個別では、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体関連株がしっかり。一方、前日に受注見通しの引き下げを発表したレーザーテックは12%安と大幅下落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが968銘柄(52%)、値下がりが770銘柄(42%)、変わらずが95銘柄(5%)だった。