[11日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のグリーン委員は、インフレ圧力の粘着性を理由に利下げは「まだだいぶ先」との見解を明らかにした。

11日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に意見記事が掲載された。記事のタイトルは「市場は英国と米国の比較をやめるべき」。

グリーン氏は英国のインフレは米国より根強いと指摘。「私見では英国の利下げもまだだいぶ先だ」と述べた。

「驚くほど強い米3月消費者物価指数(CPI)の伸び率を受け、英中銀が年内に米連邦準備理事会(FRB)よりも早期かつ大幅の利下げを実施すると現在の市場は予想している」と指摘。

「市場は利下げ観測を間違った方向に動かしている」との見方を示し、英中銀の利下げは遅い方が良いと述べた。

LSEGのデータによると、市場は英中銀が今年45ベーシスポイント(bp)の利下げを実施すると予想。8月に最初の利下げが行われる可能性を完全に織り込んでいる。一方市場が予想するFRBの年内の利下げ幅は42bp。

グリーン氏は英米の労働供給の差も明らかで、英国のサービスインフレは依然として米国を大幅に上回っていると指摘。

「全体として、英国の労働市場参加率は新型コロナウイルス流行前のトレンドまで回復していない。一方、米国の参加率は新型コロナ前のトレンドを上回っている」と述べた。

同氏によると、予想インフレ率の上昇が賃金上昇率の加速につながっており、一部の指標によると、英国の賃金上昇率は6─7%、米国は4─5.5%となっている。

グリーン氏はサービスインフレが目標と整合性の取れる水準に持続的に低下するには賃金上昇率の一段の鈍化が必要だと述べた。