Miho Uranaka

[東京 15日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)など大手銀行3グループが15日までに発表した2026年3月期純利益予想は、3社合計で前期比8%増の4兆2400億円となった。トランプ米政権の関税政策を受けて世界経済の先行き不透明感が強まる中でも、「金利ある世界」の復活も追い風に連続で過去最高益を更新する見通しだ。

<初の純利益2兆円超えも>

MUFGは15日、26年3月期の連結純利益が前期比7.4%増の2兆円になる見通しと発表した。発足後初の2兆円超えとなる。

みずほフィナンシャルグループも、同6.1%増の9400億円を見込んでいる。三井住友フィナンシャルグループが14日に発表した連結純利益予想は前期比10.4%増の1兆3000億円。

各社とも、過去最高益だった前期を上回る見通し。

MUFGの亀澤宏規社長は決算会見で「ポートフォリオの多様化で、いろいろな環境変化にも強い状況が作れてきている」と語った。金利上昇を受けた資金利益の拡大だけでなく、プロジェクト・ファイナンスや投資銀行など手数料ビジネスの伸びが利益の源泉になってきているという。

日銀の金融政策正常化の流れで、銀行の収益力は着実に高まっている。政策保有株の売却益も利益を下支えし、業績を押し上げる要因となっている。

<米関税の不透明感「どれだけ続くか注視」>

一方で、関税措置の影響も織り込まれており、先行きには不透明感も残る。

みずほFGの木原正裕社長は会見で「当期ベースで1兆円を稼げる形になってきたと自負している」としつつ、今期予想については、実質1兆0500億円を狙えるところ足元の不確実性を踏まえて9400億円との見通しを出したと説明。

将来の不確実性に備え前期に与信費用を計上した上で、今期予想にも1100億円をマイナス要因として織り込んだ。「かなり保守的に見積もった」(木原社長)という。

1年前倒しで中期経営計画の目標値を達成したことから、2028年3月期末の中期財務目標も公表した。25年3月期に1兆1442億円だった連結業務純益を1.4─1.6兆円程度まで拡大させる見込み。

SMFGは、純利益に約1000億円のマイナス影響を織り込んだ。1─3月期には、融資の焦げ付きなどに備えるフォワードルッキング引当を実施している。中島達社長は「不透明な期間がどれだけ続くか注視している。ダウンサイド、アップサイド両面で機動的な業務運営を行っていきたい」と述べた。

25年3月期の連結決算では、3社合計の純利益は前期比約25%増の3.9兆円だった。

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